2014 Fiscal Year Research-status Report
Sotos症候群における刷り込み遺伝子制御領域のメチル化異常発生メカニズムの解明
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25461554
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
東元 健 佐賀大学, 医学部, 助教 (30346887)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Sotos症候群 / NSD1 / Beckwith-Wiedemann症候群 / DNAメチル化 / 刷り込み遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
Sotos症候群 (SoS) は、出生前の過成長、精神遅滞などを特徴とする過成長症候群である。その原因遺伝子は、ヒストンH3リジン36メチル化 (H3K36me) 酵素として機能するNSD1である。そのNSD1の変異は、SoSのみでなく、同じ過成長症候群であり、11p15領域のDNAメチル化異常による刷り込み遺伝子の発現制御の破綻によって生じるBeckwith-Wiedemann症候群(BWS)においても稀ではあるが報告されている。近年、DNAメチル化酵素がH3K36meを認識することが報告された。このことは、NSD1の機能不全が刷り込み遺伝子制御領域のH3K36meの低下を引き起こし、DNAメチル化に影響を及ぼす可能性を示唆する。前年度、NSD1変異を持つSoSの末梢血DNAにおいて、刷り込み制御領域のメチル化異常が定量的メチル化解析法MassaRRAYによって検出された。今回、異常が検出された領域を別の定量的メチル化解析法であるpyrosequenceを行い、その異常を確認した。これら異常領域には、BWSの原因遺伝子座に位置し、細胞増殖を正に制御する遺伝子の発現制御に関与すると思われる領域が含まれていた。このことは、この異なる2つの症候群の表現型の類似性を説明可能にする。一方、NSD1の標的遺伝子をゲノム網羅的に調べるため、レチノイン酸で神経系に分化することのできるNCCIT細胞を用い、そのNSD1遺伝子の下流に3xFlagあるいは、HA-FlagをCRISPR-Cas9 systemによって挿入した。このNCCIT細胞は、NSD1-3xFlagあるいはNSD1-HA-Flag融合蛋白を発現するため、今後、Flag抗体を用いて、標的遺伝子の同定が可能になる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NSD1の変異を持つSoS末梢血DNAにおけるDNAメチル化解析は期限内に終了した。ただ、DNAメチル化異常を認める領域が遺伝子発現にどのような影響を与えるか、in vitro系の解析法樹立が手探りの状態にある。一方、NSD1の標的遺伝子の探索に関しては、解析可能と思われるNCCIT-NSD1-3xFlag、あるいはHA-Flag細胞株を樹立することがほぼ予定どうりにできた。よって、おおむね順調に研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
NSD1の変異を持つSoS末梢血において、DNAメチル化異常を示した領域が遺伝子の発現にどのような影響を及ぼすかを解析する。方法は、おもにヒト正常線維芽細胞にDNA脱メチル化剤を投与し、非投与と比較することにより行う。さらに必要でれば、ルシフェラーゼアッセイによって、DNAメチル化による転写への影響を調べる。 一方、NSD1標的遺伝子をゲノム網羅的に同定するため、NCCIT-NSD1-3xFlag細胞を用い、Flag抗体によるChIP-seqを行う。
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Causes of Carryover |
次年度に、次世代シークエンサーの解析を委託する料金が高額なため、今年度は節約した。そのため次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
NCCIT-NSD1-3xFlag細胞を用い、Flag、H3リジン36メチル化抗体などによるChIP-seqとその解析を業者に委託する。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Autosomal recessive cystinuria caused by genome-wide paternal uniparental isodisomy in a patient with Beckwith-Wiedemann syndrome.2015
Author(s)
Ohtsuka Y, Higashimoto K, Sasaki K, Jozaki K, Yoshinaga H, Okamoto N, Takama Y, Kubota A, Nakayama M, Yatsuki H, Nishioka K, Joh K, Mukai T, Yoshiura KI, Soejima H.
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Journal Title
Clinical Genetics
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Comprehensive and quantitative multilocus methylation analysis reveals the susceptibility of specific imprinted differentially methylated regions (DMRs) to aberrant methylation in Beckwith-Wiedemann syndrome with epimutations.2014
Author(s)
Maeda T, Higashimoto K, Jozaki K, Yatsuki H, Nakabayashi K, Makita Y, Tonoki H, Okamoto N, Takada F, Ohashi H, Migita M, Kosaki R, Matsubara K, Ogata T, Matsuo M, Hamasaki Y, Ohtsuka Y, Nishioka K, Joh K, Mukai T, Hata K, Soejima H.
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Journal Title
Genetics in Medicine
Volume: 16
Pages: 903-912
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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