2016 Fiscal Year Annual Research Report
Efficacy of CBT for sick leave due to depressive disorder and
Project/Area Number |
25461780
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
坂本 友香 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90423938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 富基美 和歌山県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10347586)
小瀬 朝海 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10405425) [Withdrawn]
高橋 隼 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10508021)
篠崎 和弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40215984)
大野 裕 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 顧問研究員 (70138098)
鵜飼 聡 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80324763)
山本 眞弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80423937)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リワークプログラム / 休職 / うつ病性障害 / 再発予防 / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
うつ病患者の病休は、長期間になる傾向があり、長期間休職した労働者は、将来的な再休職のハイリスク群であると言われている。休職した患者の復職準備性、再発予防性を高めるために、集団プログラムを中心としたリハビリテーションプログラムが開発され、リワークプログラムと呼ばれている。患者と社会のニーズに応じてリワークプログラムは急速に普及して複数の施設で実施されるようになったが、標準化されたプログラムは存在せず、効果の科学的根拠も不十分だという問題がある。 今回、我々は、和歌山県立医科大学附属病院のリワークプログラムによる介入前後12ヵ月の就労期間を比較することにより、プログラムの復職と再発予防への効果を検討した。当院のリワークプログラムは認知行動療法をベースとしており、アセスメントも認知行動パターンで行い、スタッフ間、患者本人とも共有している。 今回我々は、2013年5月から2016年1月までに当院のリワークプログラムに参加した21名(大うつ病性障害19名、双極性障害Ⅱ型1名、気分変調症1名)において、プログラムによる復職後の再発予防効果を調査するために、介入12ヵ月の就労期間をWilcoxonの符号付順位検定を用いて比較検討した。 プログラム参加者の76%は復職し、12ヵ月のフォロー期間中に復職者の90%以上が再休職せずに就労を継続することができた。プログラムの就労期間は、平均8.0ヶ月であり、プログラム前の平均3.4ヶ月よりも有意に長かった(p=0.02) プログラム介入前後12ヵ月において、プログラム後の就労期間が有意にながかったことから、復職、復職後の再発予防の点において、リワークプログラムが有効であるという結果を示した。
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