2014 Fiscal Year Research-status Report
NAFLD/NASHを背景とする肝細胞癌多段階発癌と分子標的薬介入による効果
Project/Area Number |
25461808
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
竹原 康雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 教授 (70188217)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤江 三千男 浜松医科大学, 実験実習機器センター, 技術専門員 (90397373)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | NASH / NAFLD / HCC / MRI / sorafenib / 化学発癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の実験で、NASHを有する筈のOLETFラットが予期に反してDENに対して一見抵抗性を示し、その原因として、当初計画の通常飼育下5ヶ月(20週)ではNASHの形成が不十分なためではないかと考えられたため、2014年度は、本試験前のpreliminary studyを、やむを得ず追加した。2014年5月7日に週齢32週のOLETF8匹と対象群として週齢21週のLETO2匹を使用し、PRESS法によるproton MRSを施行し、OLETFにて肝内に脂肪のピークを確認計測した。LETOでは肝内に脂肪は検出されなかった。これらの動物のうち、OLETF5匹に2014年5月7日から2014年10月5日までDENを投与して化学発癌を誘導し、OLETF3匹とLETO2匹を通常飼育とした。2014年10月5日にこれらに対してGd-EOB-DTPAによる造影MRIを撮像した。その結果DENを投与したOLETF群で、大小の多発HCCを肝内に同定した。DENを投与しなかった群の病理標本では肝内に脂肪沈着と線維化を有するいわゆるNASHの状態と判定できた。また、PRESS法によるMRSのほうが脂肪肝の定量性に優れていること。通常飼育下20週ではOLETFの脂肪肝の進行は十分ではなく、病理学的にNASHを生ずるためには最低でも32週は通常飼育を要することがわかった。これまで2年間の知見を元に、2015年度の本試験を計画した。2014年7月1日に4週齢のOLETF30匹とLETO20匹を購入し、2014年3月29日(週齢40週)に介入前のMR撮影を施行した(当然ながら肝内病変をMR上認めておらず、OLETFでは肝内に脂肪沈着を認めた)。その後、2015年4月9日からDEN投与を開始、群間でのsorafenib介入を最も早い群で4月28日から開始し、実験は継続中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
OLETFラットの肝臓にNASHが生ずるまで、32週以上の通常飼育を要するという想定外の事実が判明し、本実験がやり直しとなったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
OLETFラットの肝臓にNASHが十分形成される週齢32週以上の40週齢のラットを用いて 2015年4月9日より本実験を開始した。夏までに実験を終了、残りの期間にデータのまとめを行う。
|
Causes of Carryover |
ラット肝にNASHが形成されるのが当初の見込みよりも遅れたため、2014年度に本実験を開始できなかったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度から所定の予算を使用して本実験を開始した。
|