2015 Fiscal Year Annual Research Report
CESTを用いた骨盤内腫瘍の悪性度、治療効果、患者予後を推定する画像診断法の確立
Project/Area Number |
25461833
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西江 昭弘 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20457427)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅山 良樹 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40380414)
牛島 泰宏 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40432934)
高山 幸久 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60546563)
藤田 展宏 九州大学, 大学病院, 助教 (30610612)
吉浦 敬 鹿児島大学, 医学部, 教授 (40322747)
栂尾 理 九州大学, 大学病院, 助教 (10452749)
本田 浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | CEST / APT imaging / 子宮癌 / MRI / 組織型 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】子宮腫瘍の評価におけるAPTイメージングの有用性を検証すること 【方法】対象は子宮頸癌48例(扁平上皮癌39例、腺癌9例)、子宮体癌9例である。3T MRI装置を用いて、腫瘍に対してamide proton transfer(APT)イメージングおよび拡散強調像を撮像した。評価対象の病変はすべてMRIで同定可能なものであった。APTイメージングは2D-TSE法を用いて、オフセット周波数を-6 ppmから6 ppmまで、0.5 ppm毎に変化させて撮像した。参照画像(S0)は-160 ppmで撮像した。飽和パルスは0.5 秒を用い、強度は2.0 μTとした。δB0補正のためにδB0マップも撮像した。APT信号強度(APTSI)は、APTSI = {S[-3.5ppm] - S[+3.5ppm]}/S0}×100 (%)と定義し、ピクセル毎に計算した後にAPTマップを作成した。APTマップ上に関心領域を設定し、頸癌(扁平上皮癌)、頸癌(腺癌)、体癌(腺癌)の3グループ毎のAPTSIの平均値及び標準偏差を算出し、それぞれの2群間比較をMann-Whitney U testを用いて行った。同様の検討をapparent diffusion coefficient(ADC)でも行った。 【結果】各グループのAPTSI (%)は、頸癌(扁平上皮癌)2.5 ± 3.4、頸癌(腺癌)2.7 ± 1.9、体癌(腺癌)4.3 ± 1.2で、体癌(腺癌)と頸癌(扁平上皮癌)の間に有意差があった。一方、各グループのADC(x 10-3 mm2/sec)は、頸癌(扁平上皮癌)0.94 ± 0.12、頸癌(腺癌)1.17 ± 0.28、体癌(腺癌)0.85 ± 0.11で、頸癌(腺癌)と体癌(腺癌)、頸癌(腺癌)と頸癌(扁平上皮癌)の間に有意差があった。 【結論】子宮腫瘍のAPTSIは組織型の類推に役立つ可能性が示唆された。グループ毎のAPTSIとADCを比較すると、値の傾向が異なっており、APTSIは単に細胞増殖活性や細胞密度のみを反映するわけではないと思われる。
|