2013 Fiscal Year Research-status Report
肺腫瘍に対するラジオ波凝固療法と化学療法併用の基礎的研究
Project/Area Number |
25461887
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
大隈 智尚 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50445029)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 癌 / ラジオ波治療 |
Research Abstract |
兎肺腫瘍モデルを用いてラジオ波凝固と血管新生阻害薬を併用した化学療法の有用性につき基礎研究を行った。肺腫瘍モデルは、CTガイド下に腫瘍浮遊液を経皮的に肺に注入し作成。1)抗癌剤投与群、2)抗癌剤投与+血管新生阻害薬追加群、3)RFA+抗癌剤投与、4)RFA+抗癌剤投与+血管新生阻害薬追加群を作成。各群の腫瘍局所制御率、全生存の比較検討と安全性の評価を行った。以前に行った未治療群とRFA治療単独群と上記の研究結果との成績の比較を行う。抗癌剤は(シスプラチン:CDDPとパクリタキセル:PTX、ビノレルビン:VNR)を使用し、血管新生阻害剤は(ベバシズマム:Bev)を併用した。ラジオ波凝固はCTガイド下に電極針を穿刺して実施、抗癌剤はRFA直後に1回投与する。観察期間は最大25週(180日)とした。各群の生存期間中央値は化学療法群(CDDP+PTX群):37.4日、CDDP+PTX+Bev:35日、RFA+CDDP+PTX群:94.7日、RFA+CDDP+PTX+Bev:41日、未治療コントロール群:25.3日、RFA単独治療群:51.7日であった。統計学的に有意差を認めたのは、コントロール対RFA単独群、CDDP+PTX群、RFA+CDDP+PTXで生存期間が有意に延長した。血管新生阻害剤併用では有意な生存延長は認めなかった。VMR使用群については実験数が少なく次年度に追加実験を行う予定である。以上、今回の実験結果でRFAに抗癌剤を追加することで併用療法の考え方が変更される可能性あり臨床的にも特色のある研究の基盤ができたと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各群とも数はそろっており、統計解析の結果も判明してきており、順調と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
追加実験およびデータをまとめて、学会発表や論文作成の準備にかかる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
腫瘍経代のスケジュール調整ができず追加実験を次年度に繰り越したため、当該予算額の使い切りができなかった。また、学会出張も想定よりも少なかったため。 次年度に追加実験を行い、また学会発表への旅費や論文投稿費用として予定金額を全て使用する予定である。
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