2013 Fiscal Year Research-status Report
Nanocapsuleを用いた、癌転移巣検出と放射線ー抗癌剤標的療法の開発
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25461924
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Iwate Medical University |
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Principal Investigator |
原田 聡 岩手医科大学, 医学部, 講師 (20244931)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | ＰＩＸＥ / ＤＤＳ / Ｎａｎｏｃａｐｓｕｌｅ / Ｒａｄｉｏｔｈｅｒａｐｙ |
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| Research Abstract |
(1) Nanocapsuleの作成：ヒアルロン酸とアルギン酸のCa-Fe重合により、放射線照射により内容を放出するnanocapsuleを作成した。nanocapsule作成時、ヒアルロン酸－アルギン酸混合溶液にアスコルビン酸を添加すると、放射線照射による内容放出が促進されることが明らかなとなった。さらなる放射線による内容放出のため、今後も検討が必要と考えられた。
(2) CTによ転移巣の検出：C3He/J マウスに乳がん由来のMM46 （低転移性）、MM48 (高転移性）を左大腿皮下組織に移植した。その後、αvβ3抗体、VEGFR-1/2抗体で標識したP-selectin抗原を内包する、放射線感受性nanocapsuleを尾静脈より静脈注射すると、αvβ3とVEGFR-1/2の抗原抗体反応により、転移巣にcapsuleが集積、カプセル中の基質中のCa, FeのX線吸収により、CTによりカプセル集積が検出可能であったが、CT値の上昇が7 Huわずかであり、改善の必要があると思われた。
（3) 第一回目の放射線照射と治療用マイクロカプセルの誘導：上記集積したnanocapsuleに対し、第1回目の放射線を照射し、P-selectin抗原を放出させた。P-selectinの放出率は72%程度であった。その後、P-selectin抗体で標識し、抗癌剤を内包する転移治療用マイクロカプセルを静脈注射し、その集積を観察したが、転移巣に集積したのは、65%程度であった。
(4) 第2回目の放射線照射と放射線－治療用マイクロカプセル併用による転移巣治療： 集積し, 抗がん剤カルボプラチンを含有する治療用マイクロカプセルに対し、第2回目の放射線照射を施行した。結果、70%のカプセルからカルボプラチンが放出され、放射線－カルボプラチンとの併用効果により、転移抑制効果 (EF 1.1)が得られた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Nanocapsuleを用いた、癌転移巣検出と放射線ー抗癌剤標的療法の開発に関して、一連の研究を施行してきた。本研究は、(1)Nanocapsuleの作成, (2) CTによ転移巣の検出、(3)第一回目の放射線照射と治療用マイクロカプセルの誘導, (4) 第2回目の放射線照射と放射線－治療用マイクロカプセル併用による転移巣治療の4項目から存在するが、各項目とも、50 %程度の達成しか無く、やや遅れていると考えられる。
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| Strategy for Future Research Activity |
(1)Nanocapsuleの作成: 現在まで、ヒアルロン酸‐アルギン酸のCa－Fe重合によりカプセルを作成してきたが、これに加えて、プロタミン‐ヒアルロン酸のNanocapsuleを添加することによりカプセルの改良を試みる。
(2) CTによ転移巣の検出: カプセル内容に、放射線増感剤を添加することにより、カプセル集積によるCT値上昇を図る。
(3)第一回目の放射線照射と治療用マイクロカプセルの誘導：転移巣検出用nanocapsule中のP-selectin抗原の濃度上昇により, 転移巣血管内皮へのP-selectin抗原沈着量を増加させる。
(4) 第2回目の放射線照射と放射線－治療用マイクロカプセル併用による転移巣治療：カプセル中の抗癌剤含有量の増加、P-selectin標識増強により、抗腫瘍効果増強を図る。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度のため、実験に必要な機器を購入したため、物品が1232000円となった。尚、論文作成にあたる英文校正費として10000円、論文作成に必要な資料代として10238円を計上した。尚、学会発表用の旅費はすべて自己負担としたので、0円となった。
本年度からは、試薬の物品請求、マウス代の請求が主力になる。
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