2015 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌幹細胞の治療抵抗性を制御するトランスポーターの機能解析
Project/Area Number |
25461956
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
上野 康晴 横浜市立大学, 医学部, 助教 (60375235)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 癌幹細胞 / 膵癌 / プロテオーム |
Outline of Annual Research Achievements |
膵癌は消化器癌の中でも予後が悪く、既存の化学療法に治療抵抗性を示すことが知られている。膵癌の治療抵抗性には抗癌剤に耐性を示す膵癌幹細胞の関与が強く考えられるが、ヒト膵癌における膵癌幹細胞の特性は十分に明らかにされていない。本研究では抗癌剤治療後に残存するヒト膵癌幹細胞の特性を解明し、ヒト膵癌幹細胞において特異的に発現する分子の抽出ならびに、新たなバイオマーカーの同定を目的としている。 本年度は、前年度までのプロテオーム解析により抽出された候補分子の膵癌内での発現および局在を検討するため、膵癌病理検体を用いた解析を進めた。術前にゲムシタビン治療を受けたヒト膵癌患者の病理検体を対象とし、抽出されたトランスポーターの発現を免疫染色法により確認したところ、ヒト膵管癌部位において発現を示すトランスポーターが複数同定された。これらのトランスポーターを発現する細胞の特性を明らかにするため、膵癌幹細胞のマーカーとして用いられるCD133、CD44の発現を確認した。その結果、抽出されたトランスポーターの一部がCD133+CD44+細胞において発現していること明らかとなった。 現在、膵癌の手術検体を用いた前向き解析を進め、トランスポーター発現と予後情報の相関性について検討を進めている。トランスポーター発現に基づく患者層別化法を開発することにより、膵癌の術後治療の成績向上が期待される。
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[Journal Article] Vascularized and Complex Organ Buds from Diverse Tissues via Mesenchymal Cell-Driven Condensation.2015
Author(s)
Takebe T, Enomura M, Yoshizawa E, Kimura M, Koike H, Ueno Y, Matsuzaki T, Yamazaki T, Toyohara T, Osafune K, Nakauchi H, Yoshikawa HY, Taniguchi H.
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Journal Title
Cell Stem Cell.
Volume: 7;16(5)
Pages: 556-565
DOI
Peer Reviewed
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