2013 Fiscal Year Research-status Report
Immune checkpointsを標的とした膵癌ワクチン療法の開発
Project/Area Number |
25462103
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
和田 聡 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (30420102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 憲生 群馬大学, 医学部附属病院, その他 (10464744)
鈴木 秀樹 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (20322018)
桑野 博行 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90186560)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 / immune checkpoints / 膵癌 |
Research Abstract |
Immune checkpointsを標的とすることが膵癌の予後に反映するかという大きな疑問があり、それを確認するべく我々はまずimmune checkpointsの膵癌組織での発現と予後との関係を解析した。方法としては根治切除可能な膵癌組織を手術により摘出し、摘出標本の病理切片を免疫組織染色にて解析した。その結果Immune checkpointsの中でも特にB7-H3及びB7-H4の発現において、発現の強度及び発現範囲で検討を行うと予後との関係に有意な差が認められ、この結果から今回のテーマである膵癌においてimmune checkpointsを標的として治療することは、少なくともB7-H3及びB7-H4においては予後を改善させ得る可能性があると考えられた。今までの報告では散発的に一つのImmune checkpointについて解析されているものが主であり、Immune checkpoints 間での関係について特にがん患者の標本を用いて解析されたものがない。そこで各々のImmune checkpointの発現が予後因子において相関しているかを解析した。少なくとも今回膵癌で予後に関わる因子として同定したB7-H3、B7-H4に関しては有意な相関関係は認められなかった。この結果からそれぞれのcheckpointは独立した予後因子であると考えられた。これは非常に興味深く重要な情報であり、同じ癌種でありながら治療対象者が異なることから、それぞれの治療が単独で行えるのは勿論の事、併用治療も有り得ることが示唆された。今後はin vitroでの機能解析を行っていく。予測ではeffector phaseに関与していると考えられその解析をメインに行うが、induction phaseでもどれだけ関与しているのか評価する。さらにはその阻害効果をも解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の方法・概要にも記したが、この研究は三本柱から成り立っており、そのひとつであるex vivoの研究解析が一通りできたため順調と思われる。二年目・三年目においてin vitro及びin vivo実験を行っていく。
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Strategy for Future Research Activity |
上記にも述べましたが三本柱の一本が終了したため残りの二本柱を完成させたいと考えています。すなわち、二年目にimmune checkpoitsの膵癌における機能評価をeffector phase・induction phaseに分けてin vitroで解析を行う。さらには阻害効果の検討も行う。三年目に実際の阻害効果をマウスを用いて評価を行い、効果が認められれば前臨床試験・臨床試験への準備を行う。
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Research Products
(2 results)