2015 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞関連マイクロRNAに着目した悪性胸膜中皮腫の新規治療法の開発
Project/Area Number |
25462195
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宗 淳一 岡山大学, 大学病院, 講師 (90559890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 新一郎 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00190827)
佃 和憲 岡山大学, 大学病院, 講師 (20346430)
豊岡 伸一 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30397880)
山本 寛斉 岡山大学, 大学病院, 助教 (40467733)
浅野 博昭 岡山大学, 大学病院, 助教 (70534775)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 悪性胸膜中皮腫 / 癌幹細胞 / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性胸膜中皮腫(MPM)は従来の治療に抵抗性を示す予後不良な疾患であり、その病態の解明、並びに新しい治療法の確立が急がれる。癌幹細胞は自己複製能・多分化能を備え、薬剤・放射線治療に対しても高い抵抗性を示すことが報告されており、新しい癌治療戦略における標的と考えられる。マイクロRNA (以下、miRNA)はRNA干渉によりタンパク質の発現を制御するが、癌幹細胞と関連のあるmiRNAが報告され、新規治療法に結びつく可能性が示唆されている。本研究の目的は、MPMにおける癌幹細胞特性に関連するmiRNAを同定・解析し、MPMの病態の解明と新しい治療法の開発を目指すことである。 本研究では3年間の研究期間内で以下の項目を検討する。 #1. 癌幹細胞特性に関連したmiRNAをエピジェネティクス異常、薬剤耐性癌幹細胞様細胞に着目して網羅的解析により同定し、その機能を解析する。 #2. #1で同定したmiRNAの悪性胸膜中皮腫に対する抗腫瘍効果を検討する(in vitro&vivo)。 #3. #1で同定したmiRNAの薬剤・放射線感受性の改善効果を検討する。 網羅的解析から候補miRNAをmiRNA-34 family(特にmiRNA-34b/c)とmiRNA-200 family(特にmiRNA-200c)として、発現を確認したところ、多くのMPM細胞株でその発現が低下していることを確認したため、miRNA-200c発現ベクターによる細胞導入実験を行ったが、幹細胞分子マーカーの発現変化や細胞増殖、白金製剤・葉酸拮抗剤などのへ薬剤感受性に変化を認めなかった。そこで、幹細胞特性を持つ細胞のみをソーティングし、網羅的解析を行い、候補miRNAを絞り込むこととした。手技の確立に苦労をしたが、これまでYUMC63、YUMC64、H2052について、幹細胞特性を持つ細胞の抽出が完了して、現在miRNAアレイ解析の準備を行っている。
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[Journal Article] Establishment and molecular characterization of cell lines from Japanese patients with malignant pleural mesothelioma.2016
Author(s)
Suzawa K, Yamamoto H, Murakami T, Katayama H, Furukawa M, Shien K, Hashida S, Okabe K, Aoe K, Soh J, Asano H, Tsukuda K, Mimura Y, Toyooka S, Miyoshi S
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Journal Title
Oncol Lett
Volume: 1
Pages: 705-712
DOI
Peer Reviewed
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