2015 Fiscal Year Annual Research Report
機能的脳神経疾患の放射線治療:マイクロビームX線による選択的神経細胞死の応用
Project/Area Number |
25462259
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
近藤 威 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50273769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲村 英二 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30225388)
水川 克 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80403260)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高輝度放射光 / X線CT / マイクロビーム |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線治療では、まずX線CTで癌組織を画像化し治療計画を立てる。続いて、患者は治療装置へ移動し、治療用放射線で照射野確認画像を撮影し照射範囲を確定する。照射野確認の後に、標的組織への放射線照射が実施される。しかし、治療用放射線で撮影する透過像はコントラストや解像度が低く、照射野照合を正確に実施することが難しい。また、高精度の照射を遂行する上で、簡便で高解像度の画像診断は必須である。 本研究の最終年度では、放射光を使った放射線治療のために、新たな照射野確認画像の撮影法の開発を目的とした実験をおこなった。このために、放射光での照射野確認画像撮影において、着目部位の辺縁部分で放射光が屈折により直進軌道を曲げられる現象によって、着目部位の辺縁部分が輪郭強調される屈折コントラスト法での鮮明な画像の撮影を方法としている。本研究では、ラット頭蓋骨標本を使い、コントラスト向上の評価実験を実施した。 スプリング8のMBL28Bにておいて、マウスおよびラットのドライスカルを従来のデジタルカメラにて画像描出し、特に円蓋部において明瞭な骨境界部の描出が確認された。実際の治療に用いるには、単純撮影だけでなく、断面の撮像が必要であり、本研究を発展させて、現在、スプリング8では36M画素のデジタルカメラを使い、大視野・高解像度を目的としたX線検出器の開発した。デジタルカメラは横7360×縦4912画素から成り、1画素サイズが4.9μmであり、撮像素子の受光部は横36mm×縦24mmの大きさである。蛍光板でX線を可視光に変換し、光学レンズで可視光像を撮像素子に結像することにより、解像度は、約7μmが得られている。 本研究で示されたマイクロビームによる機能的脳外科治療は、マイクロイメージングの技術開発を併せて発展させることが重要と考えられらた。
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[Journal Article] Gamma Knife surgery for patients with jugular foramen schwannomas: a multiinstitutional retrospective study in Japan.2016
Author(s)
Hasegawa T, Kato T, Kida Y, Sasaki A, Iwai Y, Kondoh T, Tsugawa T, Sato M, Sato M, Nagano O, Nakaya K, Nakazaki K, Kano T, Hasui K, Nagatomo Y, Yasuda S, Moriki A, Serizawa T, Osano S, Inoue A.
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Journal Title
J Neurosurg.
Volume: 22
Pages: 1-10
Peer Reviewed
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