2015 Fiscal Year Annual Research Report
GAGomics―グリコサミノグリカンの網羅的解析―の軟骨、靱帯、腱への応用
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25462371
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| Research Institution | Shimane University |
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Principal Investigator |
土屋 美加子 島根大学, 医学部, 教授 (90188582)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 骨・軟骨代謝学 / GAG / 質量分析 / gagomic |
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| Outline of Annual Research Achievements |
軟骨、靭帯、腱等の構造と機能は、高度に特殊化された細胞外基質によって担われており、グリコサミノグリカン（GAG）はコラーゲンとともにその細胞外基質の主要な構成成分として重要な役割を果たしている。コラーゲンやその他のタンパク質は、Genomics、Proteomics などの網羅的omics 研究により、それぞれの組織における特徴的な分布や成長発達段階・病的状態での変化の詳細が明らかにされつつあるところである。しかしながらGAG は、複雑でありまた相互に類似する構造のためその同定すら困難であり、再現性のある定量法も存在していなかった。申請者は、ごくわずかの相違を認識し同定することのできる質量分析法を手段としてGAGの網羅的解析すなわちGAGomics、を行いさらにこれを定量化する方法を確立し、関節軟骨や靭帯などの運動器疾患のGAG 研究へ応用することをめざしている。
昨年度までに４種類のグリコサミノグリカン（GAG）に由来する鎖内の繰り返し二糖の種々硫酸化体を２３種類、鎖の遊離末端部分の単糖２種類と二糖１種類、および、GAGとタンパク質の結合部の六糖構造を３種類、あわせて２９種類の分子種を液体クロマトグラフィー - タンデム質量分析法（LC-MS/MS）によって一斉分離し定量的に解析する方法を確立し、これによって一挙に４種類のGAGの定量的解析を行うのみならず、その鎖長の推測も特別な修飾を行うことなく同時に行うことができる可能性を示しこれを報告した。今年度はその方法を軟骨、靭帯などの生体組織に適用できることを従来法と比較して示し、また、ラット軟骨の発達やムコ多糖症の診断への応用の可能性についても報告した。
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