2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25462386
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
高井 信朗 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10226730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 謙治 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30347447)
齋藤 充 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (50301528)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 軟骨 / 変形性関節症 / 動物モデル / 糖化反応 |
Research Abstract |
本年度は関節軟骨の色彩値・色差計測や関節軟骨中のAGEsの測定・検量線の作成を目標としていた。色彩色差計については当初の計画では市販品を購入する予定であったが、最終的な測定場所である関節内とは温度や湿度の条件が異なるため、得られた結果が次年度以降の研究計画である関節鏡下でのAGEsの色彩色差測定結果へそのまま利用できない可能性が判明した。そのため、まずは色彩色差計測の結果に影響を与える交絡因子の一部を関節内と同じ定状条件下で測定ができる装置を開発・作成する方針とした。 その結果、関節軟骨中の終末糖化産物 (Advanced Glycation End-products:AGEs) を測定するための色彩色差計製作に多大な時間を要し、当初の本年度の研究予定であった軟骨の色彩値・色差計測や関節軟骨中のAGEsの測定・検量線の作成は達成できなかった。 しかし、関節内と同じ定状条件下でAGEsの色彩色素測定ができる装置の開発は今年度中に完了し、装置は既に納品されている。これにより、今後は光源・温度・湿度の一定条件下で色彩値・色差計測が可能な環境を整備することに成功した。 本年度の研究成果により色彩色差に影響を与える交絡因子の一部を除外することが可能となり、より簡便に検量線の作成や関節軟骨中のAGEsが定量可能かを検討することが可能になったと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
関節軟骨中の終末糖化産物 (Advanced Glycation End-products:AGEs) を測定するための色彩色差計製作に想定外の時間を要したため
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、昨年度未実施であったAGEsが発する蛍光を色彩色差計で解析し関節軟骨中のAGEsが定量可能か検討することから研究を開始する。まずは人工膝関節置換術の際に採取される関節軟骨を検体として検討することから開始する予定である。 その後、当初の平成26年度の研究計画である関節鏡下での色彩色差計測を行い、動物実験も併せて進行する予定である。動物実験に関しては当初の予定であったイヌACLT-OAモデルでは想定していた結果が得られない可能性が高いため、GA-ピリジンを関節注射するなど他の動物実験モデルを検討している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究進行の遅延に伴い、当初予定していた消耗品や旅費などの費用の計上を行わなかった。そのため、平成25年度使用額に残金が生じた。 本年度の残金は平成26年度の助成金と併せて、実験動物費や関節軟骨の組織標本化のための組織実験材料費や国内外での学会での発表費用として使用する予定である。
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