2015 Fiscal Year Annual Research Report
エイコサペンタエン酸及びアラキドン酸比の脳血管反応性への影響と術後高次脳機能障害
Project/Area Number |
25462438
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
石田 和慶 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80314813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 理 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20610885)
山下 敦生 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50379971)
松本 美志也 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60243664)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エイコサペンタエン酸 / アラキドン酸 / EPA/AA比 / 術後高次脳機能障害 / 心臓手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
エイコサペンタエン酸(EPA)およびアラキドン酸(AA)の脳血管反応性への影響と術後高次脳機能障害(postoperative cognitive dysfunction:POCD)との関連について人工心肺を用いた心臓弁手術症例25例(3年間を合わせると55例、記載は全部の症例での検討)で検討した。 麻酔導入前にEPAおよびAAを採血し解析測定した。麻酔導入後に両頸部動脈のプラークスコアをエコーを用いて算出した。左または右中大脳動脈に経頭蓋ドプラを装着し中大脳動脈血流速度(VMCA)を計測した。人工心肺導入前に死腔負荷及び呼吸数を減弱させ、呼気炭酸ガス分圧を35mmHgから45mmHgに増加させ1mmHg当たりのVMCA増加分を計算し脳血管炭酸ガス反応性とした。MMSE、Digit-symbol、Digit-spam、かな拾いテストを術前と術後7-12日間で施行した。2検査以上で20%以上のスコアの低下した症例をPOCDとした。 結果:55例中2例が症候性の脳梗塞をきたしたが解析には加えた。POCD症例は12例(22%、脳梗塞2例含む)で平均年齢が高く(71歳 vs 非POCD66歳)術前CT評価dでの頸部血管病変を合併した症例が多く、プラークスコアが5以上の症例が多かった(8例66% vs 16%)。POCD症例のEPA値(μg/ml)は33±14、AA値(μg/ml)は171±35、EPA/AA値は0.19±0.1であり、非POCD症例のEPA(78±40)より低く、AA(109±38)より高く、EPA/AA(0.72±0.12)より低かった(P<0.05)。炭酸ガス反応性はPOCD群(7例でVMCAが検出可能)3±3㎝/mmHgで非POCD群(25例で検討)の5±3㎝/mmHgより低い傾向にあったが有意ではなかった(P=0.07)。炭酸ガス反応性とEPA、AA、EPA/AA値との関連は明確でなかった。 今回の検討からEPA低値、AA高値、EPA/AAの低値はPOCDの発症と関連する。
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Research Products
(1 results)