2015 Fiscal Year Annual Research Report
生体内酸素代謝がHIF-1を介して細胞間接着装置の機能調節に与える影響の探究
Project/Area Number |
25462457
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
西 憲一郎 関西医科大学, 医学部, 講師 (50340716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広田 喜一 関西医科大学, 医学部, 准教授 (00283606)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 低酸素 / タイトジャンクション / 接着分子 / HIF-1 / 酸素代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内の血管内皮・上皮により構成されるさまざまなバリア機能が周術期に動的に変化する酸素代謝によりいかなる修飾を受けるかを低酸素応答のマスター転写因子低酸素誘導性因子1(hypoxia-inducible factor 1)の活性化との関連でタイトジャンクションを構成する接着分子に着目して解析し,さらに分子生物学・細胞生物学的に理解してよりよい周術期管理につなげてくことが本課題の目的であった。研究計画の細目事の実施状況を以下に記載する。
#1 培養細胞を用いた実験系に置いて肺胞上皮を含む上皮系の細胞において水分輸送、タイトジャンクション機能関連の蛋白質の発現に対して培養環境の酸素分圧が及ぼす影響の検討 - ヒト肺胞基底上皮腺癌細胞由来の樹立細胞株A549細胞を用いてENaC,Na+-K+-ATPase, AquaporinとくにAQP5に加えタイトジャンクションの構成蛋白質(Occudin, Claudin, ZO-1のサブタイプ)、HMGB1, RAGEの発現の半定量的RT-PCR法を用いた検出実験系、転写因子HIF-1・NF-kB活性化の解析法を確立して低酸素環境ではHIF-1の活性化に依存した発現上昇が観察されることを確認した。 #2 細胞を用いて再構成したバリアを用いた検討 -バリア機能の評価を経上皮電気抵抗(transepithelial electric resistance: TER)測定,蛍光物質FITCと結合したデキストラン(FITC-dextran),またはアルブミン(FITC-albumin)の透過性を測定することにより行った。腸管上皮Caco2細胞を用いた細胞バリアを用いて様々な炎症性物質が細胞間バリアの性質に与える影響を検討した。 #3.In vivo実験系 -マウスを用いてのモデル構築に失敗したがラットを用いて再拡張性肺水腫を再現する実験系の構築には成功した。検討の最中であり最終的な結果の取得には今しばらくの時間が必要である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] UCHL1 provides diagnostic and antimetastatic strategies due to its deubiquitinating effect on HIF-1alpha2015
Author(s)
Goto Y, Zeng L, Yeom CJ, Zhu Y, Morinibu A, Shinomiya K, Kobayashi M, Hirota K, Itasaka S, Yoshimura M, Tanimoto K, Torii M, Sowa T, Menju T, Sonobe M, Kakeya H, Toi M, Date H, Hammond EM, Hiraoka M, Harada H. UCHL1 provides diagnostic and antimetastatic strategies due to its deubiquitinating effect on HIF-1alpha
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Journal Title
Nature communications
Volume: 6
Pages: 6135
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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