2015 Fiscal Year Annual Research Report
精子幹細胞の分化過程におけるエピゲノム制御ネットワークの解明
Project/Area Number |
25462541
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
畦元 将隆 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (70264736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神沢 英幸 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (00551277)
西尾 英紀 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10621063)
郡 健二郎 名古屋市立大学, その他部局等, 学長 (30122047)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40238134)
小島 祥敬 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60305539) [Withdrawn]
水野 健太郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70448710)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 精子幹細胞 / エピゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
【本研究の目的】遺伝子の発現調節機構のうち、塩基配列によらないエピジェネティクスが重要視されている。代表的なメカニズムとしてDNAメチル化やヒストン修飾などがあり、その状態(エピゲノム)が細胞の運命決定に関わると推測されている。私たちはこれまで、造精機能障害には精子幹細胞の機能異常があると考え、精子幹細胞に特異的発現する転写因子やヒストンメチル化酵素を同定してきた。本研究ではこれらの成果をふまえ、各分化段階の精子形成細胞を分離し、個別に解析することで、精子幹細胞に特徴的なエピゲノムを網羅的に明らかにすることを目的とした。 【本年度の研究実績】精子幹細胞の分化障害のモデルとして、停留精巣モデル動物を用い、出生後から様々な週齢において精子幹細胞の分化状態を解析した。これまでの精巣組織の経時的な検討から、生後9日齢の精巣組織で、精子幹細胞の分化が最も抑制されていることが分かっている。そこで、生後9日例の正常動物の精巣組織と、停留精巣モデル動物の精巣組織での遺伝子発現をマイクロアレイ解析で比較したところ、モデル動物ではヒストン修飾酵素であるKdm5aの発現亢進が認められた。定量RT-PCR法で発現量の確認を行い、Western blotting法でタンパク質の定量化を行った。また、培養細胞へのKdm5a遺伝子の強制発現系を確立し、精子幹細胞の分化過程におけるエピジェネティックな遺伝子発現調節機構について検討を行った。Kdm5a遺伝子発現が亢進するに従い、精子幹細胞マーカーであるRet, Thy1遺伝子発現も亢進していたことから、Kdm5aがこれらの発現制御を行いつつ細胞分化に関わる可能性が示唆された。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Novel splice site mutation in MAMLD1 in a patient with hypospadias2015
Author(s)
Igarashi M, Wada Y, Kojima Y, Miyado M, Nakamura M, Muroya K, Mizuno K, Hayashi Y, Nonomura K, Kohri K, Ogata T, Fukami M.
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Journal Title
Sexual Devlopment
Volume: 9
Pages: 130-135
DOI
Peer Reviewed
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