2013 Fiscal Year Research-status Report
ヒト小児眼球由来細胞と低分子化合物を用いた新規網膜細胞分化誘導法の確立
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25462767
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
仁科 幸子 独立行政法人国立成育医療研究センター, 感覚器形態外科部, 医師 (40237954)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 眼疾患 / 小児 / 再生医療 / 網膜神経細胞 / 網膜芽細胞腫 / 低分子化合物 / ケミカルバイオロジー / ES細胞 |
Research Abstract |
申請者は、国立成育医療センター眼科で、多様な眼疾患の診療活動を行い、先天白内障、緑内障、重症網膜硝子体疾患の手術に従事する機会が多いが、小児の視覚障害の半数以上を占める先天眼異常の中には治療法がなく、将来の再生医療を期待する疾患が多い。そこで申請者は、「再生医療を目指した基礎研究として、これまでマウス胚性幹(ES)細胞で行ってきた手技と知見を、小児網膜芽細胞腫の摘出眼球由来の細胞に応用し、網膜神経細胞の分化誘導法の確立を目的」に実験を行う。神経前駆細胞を含む細胞を単離後、これを増やし、従来の眼形成関連の遺伝子導入法ではなく、法的制約の少なく簡便な低分子化合物(薬剤)処理による新たな分化誘導法の確立を目指した。これまでに標的既知化合物ライブラリーを用いて、マウスES細胞から神経細胞分化誘導を促進する化合物を複数同定することに成功している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
候補となる神経細胞分化誘導を促進する低分子化合物を複数同定することに成功しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
候補化合物が神経細胞分化誘導を促進するメカニズムの解明を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究は概ね順調に進展している。このうち予想外の展開をした研究部分の解明に必要な物品については、納期に時間がかかることが判明したため、次年度に繰り越した。 当初の予定通りの平成26年度の研究を行い、それに伴った研究費の遂行を行う。加えて、予想外の進展をした平成25年度の研究部分の解明に必要な物品の購入をする。
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