2015 Fiscal Year Annual Research Report
日本人の重症病態とTLR/IL-1RファミリーのIL-18遺伝子多型と性差の関係
Project/Area Number |
25462841
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
小谷 穣治 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80360270)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | IL-18 / 遺伝子多型 / 敗血症 / 好中球 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では個体差の機序を、IL-18遺伝子多型や性別と重症度との関連を見ることで病態別に検討し、新しい診断マーカーおよび性差に基づく治療標的としてのIL-18の可能性について臨床検討するものである。平成27年度は新規検体採取に加え、平成26年度から採取した検体の遺伝子多型解析、血漿IL-18濃度、好中球アポトーシス、Neutrophil Extracellular Trapsの測定を行った。IL-18-607/-137の遺伝子多型(及びIL-18濃度の平均値±標準偏差)はAA/GGが23%(206±191 pg/mL)、AA/GCが11%(54±22 pg/mL)、CA/GCが3%(41 pg/mL)、CA/GGが40%(193±346 pg/mL)、CC/GGが23%(158±144 pg/mL)であった。CA/GGのパターンが最も頻度が高く、これは平成25年度に行った70検体について解析した結果と一致した。AA/GG及びCA/GCは他よりもやや低い傾向が見られたが、n数が少ないため、有意な差では無かった。それぞれの遺伝子多型パターンごとに性別でわけてIL-18血漿濃度を確認したが、有意な差は認められなかった。好中球アポトーシス、NETsについても、遺伝子多型のパターンによって有意な差は認められなかった。しかし、敗血症、重症敗血症、敗血症性ショックの病態別では差が認められる可能性がある。IL-18血漿濃度は敗血症で53±28 pg/mL、重症敗血症では102±59 pg/mL、敗血症性ショックでは126±87 pg/mLであり、重症化に伴って増加している傾向が見られた。しかし、病態別の分類に関しては、敗血症の定義が変更されたことにより、現在再検討中である。
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[Presentation] IL18 Production and IL18 Promoter Polymorphisms Correlate with Mortality in ICU Patients2015
Author(s)
Taihei Yamada, Atsunori Nakao, Takaaki Osako, Hiroyuki Sakata, Michiko Ishikawa Aoyama, Hayato Yamashita, Makoto Usami, Takahiro Ueda, Keisuke Kohama, Joji Kotani
Organizer
8th Asian Conference for Emergency Medicine
Place of Presentation
Taipei International Convention Center (Taipei, China)
Year and Date
2015-11-07 – 2015-11-10
Int'l Joint Research