2013 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌のリンパ節微小転移に焦点を当てた血流動態変化の流体力学的・画像工学的解析
Project/Area Number |
25462926
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐藤 強志 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (60098978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60165701)
富田 和男 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60347094)
川畑 義裕 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70274842)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 血流測定 / 微小血液循環 |
Research Abstract |
(末梢循環モデルの作成)ガラス管を加工する事で、30μ、50μ、70μ、100μの内径をもつ末梢血管循環モデルを作成した(株式会社、大進に作成外注)。毛細血管の平均的内径は5μ程度であるため、このガラス管はやや太い抹消血管に相当する。 (流量、液量、流速の測定)測定装置としてはレーザー組織血流計オメガフローFLO-C1(オメガウェーブ株式会社、備品)および測定用のプローブ(消耗品)を購入した。 (予備実験)レーザー組織血流計の精度確認の為に、予備測定として種々のコロイド(墨汁コロイド、牛乳エマルジョンなど、径1μ以下)を流速、濃度を変えて、ガラス管内に流し、流量測定、液量測定、流速測定を実施した。次に血液(研究代表者の自己血液、赤血球、径10μ以下)を採血し、ガラス管内に流して同様の測定を実施した。 (結果)墨汁コロイドについてはレーザー組織血流計で測定はある程度可能と思われたが、コロイド径が小さいために安定した測定値は得られなかった。牛乳エマルジョンはタンパク質粒子の平均の径が大きい(0.1~10μ)事から、比較的安定した測定値が得られた。また、流速の変化、濃度の変化をほぼ正確に再現した。赤血球(10μ以下)では牛乳エマルジョンとほぼ同様の径を有するため、流量、液量、流速は安定した測定結果が得られた。 (意義および重要性)この研究の目的はリンパ節微小転移を局所末梢血管循環のわずかな変化を指標として検出する事であり、予備実験から臨床における末梢血液循環の変化を検出する可能性が示された。次のステップとして、動物モデルによる測定を実施し、臨床での測定のための基礎データを収集する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎的検討における血管モデルの作成において、材料を当初はポリエチレンチューブを予定していたが、30μ~100μ径に加工することが困難であったため、代替の材料としてガラス管を選択した。ガラス管の加工については委託業者に作成を依頼したが、予想以上の時間を要したために実験開始が若干遅れた。しかし、予備実験としての流量測定、液量測定、流速測定は順調に進み、動物モデルによる測定のために必要な基礎データは収集できた。次のステップとして、動物モデルによる測定を準備している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は次のステップとして、動物モデルによる測定を実施し、その結果を踏まえて、臨床への応用を検討する。動物モデルでの測定では末梢血管循環系の組織標本を作成し、血流計の測定結果と比較検討する。
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Research Products
(1 results)