2015 Fiscal Year Annual Research Report
グラスファイバーで補強した臼歯レジンブリッジの設計
Project/Area Number |
25463033
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
五味 治徳 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (00235003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 明一 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (60440054)
黒田 聡一 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (80710798)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ファイバー / 臼歯部レジンブリッジ / グラスファイバーネット / 圧子押し込み試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
審美性を要求される修復には、従来から金属焼付陶材冠が用いられてきた。しかし、金属を使用することにより金属アレルギーや歯周組織に対する悪影響も危惧されている。また、最近では市場での金の価格高騰が注目されていることなどから、メタルフリーの補綴修復が必要不可欠になってきている。 臼歯部の欠損補綴に関しては、グラスファイバー補強したレジンブリッジを行うことにより、歯科用貴金属ではその素材である金やパラジウム等の市場価格の影響を受けるが、当該材料はその影響を受けないため供給面も安定し、臨床的にも普及するものと考えられる。しかし、臼歯部には前歯部と比較して大きな咬合力がかかるため、その設計については検討する必要がある。 本研究では、グラスファイバーで補強した臼歯部ブリッジの適切な設計を確立する目的として、まず支台歯に補強するグラスファイバーネットの有用性についての基礎的な研究を行い、ファイバーネットは支台装置の破壊に対する抵抗性を増大させるのに有用であることがわかった。 さらに、下顎第一大臼歯欠損を想定した3ユニットの中間歯欠損のファイバー補強臼歯部レジンブリッジを作製し、レジン単体(デザイン1)、連結部下部にグラスファイバー補強したブリッジ(デザイン2)、ファイバーネットを支台歯に応用後にデザイン2同様のグラスファイバー補強したブリッジ(デザイン3)についてポンティック咬合面に荷重を加えたところ、デザイン2とデザイン3ではデザイン1に比較して有意にブリッジの破壊抵抗値が増大することがわかった。 これらの結果は、臼歯部3ユニットの中間歯欠損ブリッジに臨床応用するための指針になると考える。
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