2014 Fiscal Year Research-status Report
新規培養法CTOSを用いた口腔癌に対する抗癌剤感受性試験の開発と耐性機構の解明
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25463110
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高丸 菜都美 徳島大学, 大学病院, 助教 (40513031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 洋二 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20200214)
内田 大亮 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (20335798)
玉谷 哲也 徳島大学, 大学病院, 講師 (30274236)
永井 宏和 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (50282190)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | CTOS法 / 培養 / 抗癌剤感受性試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
CTOS法で、癌組織より癌細胞の初代培養の確立を行っている。 本研究は、徳島大学病院倫理委員会に本研究について承認を得、患者への説明と同意を得た上で行っている。 CTOSのプロトコールに従い、初代培養を行っている。当科を受診した口腔癌患者のうち、本研究に対し、同意が得られた患者の臨床検体(生検検体および手術摘出検体)の一部を採取し、1ミリ程度の組織片になるように組織を細かく裁断した後、酵素にて処理を行い、3種類のmesh filter (500nm~40nm)を順に通していき、organoid fraction と flow through fraction に分け、 organoid を stem cell 培養用の medium で培養した。プロトコールではCTOS形成までに24時間とあるが、口腔癌細胞では24時間以上要し、球形に近い形を要すのに72時間近くかかった。また、CTOS形成率は30%程度であり、他の癌よりも形成率が悪い。CTOSが形成されたものに関しては、ゲル内培養しながら3次ガン培養を行っているが、例数が少なく、症例が増えるのを待っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
CTOS法に適応する症例は、治療歴のない、患者になるが、昨年は新規の癌患者が少なく、CTOS法に同意を得られる患者が非常に少なかった。さらに、CTOS形成が30%程度であったため、現在3次元培養を行えている症例が数例しかないため、抗癌剤感受性試験を行えるほどの例数に達していないので現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
・ in vitroにおける抗癌剤感受性試験:CTOS 形成確認後、collagen gel に CTOS を埋め、抗癌剤(5-FU,CDDP,DOC)を添加し、1週間後に CTOS サイズ とMTT assayにて抗癌剤感受性を評価する.MTT assayによる生細胞数は,micro plate reader(TECAN インフィ ニットF50R)を用いて570nmの吸光度で測定する. ・in vivoにおける抗癌剤感受性試験:マウス移植腫瘍は CTOSを Matrigel と混合した後、ヌードマウス(日本クレア)の背部皮下に移植する.腫瘍 サイズが5~6mmに成った後,各種の抗癌剤 (5-FU,CDDP,DOC)を投与し、経時的な移植腫瘍のサイズの変化で抗癌 剤の効果を評価する. ・抗癌剤感受性に関与する遺伝子の解析:抗癌剤感受性細胞と非感受性細胞を用いて 遺伝子の発現の解析を行う。両細胞からRNAを抽出し、遺伝子発現用マイクロアレイ(whole human genome, ア ジレント社)を行う。RNAの抽出はTRI zolを用いて行い、total RNAを回収する。得られたデータから必要な遺 伝子の発現量の解析は、real-time PCR法を用いる。得られたデータは内部コントロールであるGAPDH mRNAを用 いて標準化し、比較検討する。
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Causes of Carryover |
研究計画が大幅に遅れており、今年度計画予定まで実験が、追いついていないため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
動物購入、飼育費等培養や抗癌剤感受性試験に関する物品が必要になる。また、その結果でmiRNAの解析を予定しているためMicro arrayの予算も必要となる。
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