2014 Fiscal Year Research-status Report
ドライシンドロームの有症率および原因探索に関する研究
Project/Area Number |
25463238
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
伊藤 加代子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80401735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高松 潔 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (30206875)
船山 さおり 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (30422611)
濃野 要 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80422608)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ドライシンドローム |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ドライマウス、ドライアイなどの症状を訴える人が増加している。眼、鼻腔、口腔、腟、皮膚などの部位別にみるのではなく、ドライシンドロームとして全人的にとらえる考え方がある。しかし、ドライシンドロームの有訴率や原因などはわかっていない。 昨年度は、ドライマウスの専門外来受診者を対象として検討を行った。本年は、地域住民を対象とした調査を行う予定であったが、対象者の選定が困難であったため、婦人科を受診した女性221名(50.7±7.8歳)を対象として調査を行った。 口の渇きを訴えたのは、107名(48.4%)、皮膚の乾燥を訴えたのは162名(73.3%)、鼻の乾燥は93名(42.1%)、膣の乾燥は56名(25.3%)であった。17β-Estradiolとこれらの部位の乾燥感とは有意な関連性は認められなかった。ストレスとの関連を検討するため、CgA蛋白補正値と乾燥感の有無について検討したところ、口腔乾燥とのみ有意な関連性が認められた。その他、α-Amylase、更年期症状と各部位の関連性について検討したが、現在のところ、これらの部位に共通する因子を求めることが出来なかった。また、年代別(44歳以下、45-55歳、56歳以上)に分けて検討したが、とくに有意な因子は認められなかった。 次年度の計画では、共通する因子に対する治療を実施し、症状が改善するかどうかを検討する予定であった。しかし、予定を変更し、共通因子を求めるために更なる調査を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
口腔、眼、鼻、皮膚、膣の乾燥に共通する因子を検索する予定であったが、有意な因子を求めることが出来なかった。調査項目を増やして再検討する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、探索した共通因子に対する治療を行い、各部位の乾燥感が改善するかどうかを検討する予定であったが、まだ共通因子が見つかっていない。従って、再度調査を行い、共通因子が存在するのか、あるいは因子は存在しないのか、再検討する予定である。
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Causes of Carryover |
対象者を地域住民としていたが、婦人科通院患者に変更したため、調査費用に差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
乾燥に関する調査項目を追加するため、口腔内カメラを追加購入する予定である。
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