2015 Fiscal Year Annual Research Report
ドライシンドロームの有症率および原因探索に関する研究
Project/Area Number |
25463238
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
伊藤 加代子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80401735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高松 潔 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (30206875)
船山 さおり 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (30422611)
濃野 要 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80422608)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 口腔乾燥症 / ドライシンドローム / 唾液 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、一般地域住民および口腔乾燥症患者におけるドライシンドローム有症率を明らかにし、その治療の可能性について探索することである。最終年度である平成27年度は、自律神経失調を伴う口腔乾燥症患者に対して加療し、他部位の乾燥症状の改善が認められるか検討することを目的とした治療介入を行った。 対象者は、2013年4月から2015年12月までに、口腔乾燥を主訴に、N病院「くちのかわき外来」を受診した患者209名(男性29名、女性180名、平均年齢63.6歳)とした。そのうち、眼の乾燥感がある者は108名(51.6%)、鼻の乾燥感がある者は80名(38.3%)、皮膚の乾燥感がある者は92名(44.1%)で、さらに34名(女性の18.9%)が膣の乾燥感を有していた。口腔、眼、鼻、皮膚の乾燥感を有していた男性は1名(男性の3.4%)で、すべての部位の乾燥感を有していた女性は、13名(女性の7.2%)であった。 すべての部位に乾燥感を有していた13名の女性のうち、自律神経失調に伴う口腔乾燥症であると診断され、漢方薬処方やカウンセリングを希望した者は3名であった。漢方薬は証に合わせて、麦門冬湯、補中益気湯、五苓散を使用した。このうち2名は、唾液分泌量が増加し、眼、鼻、皮膚、膣の乾燥感も軽減していた。自律神経失調に伴う口腔乾燥症患者に対する加療により、ほかの部位の乾燥感も改善する可能性があることが示された。
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Research Products
(1 results)