2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25463244
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
河野 隆幸 岡山大学, 大学病院, 助教 (80284074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥井 康弘 岡山大学, 大学病院, 教授 (10188831)
白井 肇 岡山大学, 大学病院, 講師 (00263591)
鈴木 康司 岡山大学, 大学病院, 助教 (30304322)
桑山 香織 岡山大学, 大学病院, 医員 (90644899)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 知識データベース / テキストマイニング / ポートフォリオ / 研修歯科医 / 臨床研修 |
Research Abstract |
本研究の目的は,臨床研修における自発的学習に役立つ新たな知識データベースを作成すること,そして,作成したデータベースを用いて研修歯科医の臨床研修を行い,その教育効果を評価することである。そのためH25年度において,歯周病学分野の臨床研修に有効な知識データベースの作成を計画した。 データベースを作成するにあたり,研修歯科医が岡山大学病院で使用している電子ポートフォリオシステムにH18年度から入力しているデータの中から歯周病に関連したポートフォリオ5315件を抽出し,テキストマイニングの手法を用いて分析した。その結果,研修歯科医は,研修前期においては技術や態度に関連した振り返りに関連する単語を用いてポートフォリオを作成することが多く,その振り返りも表面的なものが多かった。それに対して,研修後期になると知識に関連した振り返りに関連した単語が増え,その振り返りの内容も深まっていることが示唆された。また,研修前期では,診療,アシスト,コミュニケーションといった歯周治療とあまり関連性が深くない言葉が有意であったが,研修中期,後期では症状,打診痛,形態といった歯周治療と関連性が高い言葉が有意になっていた。 これらの結果を踏まえて,過去に研修歯科医が入力したポートフォリオを研修歯科医が再利用できる知識データベースシステムを構築した。新たな知識データベースは,次年度の研修歯科医が自発的に検索し活用できるように,現在,使用している電子ポートフォリオシステムの中に組み込んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,歯周病に関連した過去のポートフォリオをテキストマイニングの手法を用いて解析することによって,研修歯科医のポートフォリオの内容を把握することが出来た。その内容を踏まえて,知識データベースを構築する予定であったが,今回はすべてのデータを利用した知識データベースの構築を行った。すべてのデータを知識データベースに含めることによって,より多くのデータを活用することが出来る反面,必ずしも有用でないデータが含まれる可能性もある。そのため,データの内容が有用かどうかを,利用する研修歯科医自身に判断させるシステムを追加した。この変更点は,次年度において実際に知識データベースを用いた研修を行う際に,特に問題とはならないと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度においては,構築した知識データベースを用いた歯科医師臨床研修を行い,研修歯科医にポートフォリオを作成させ,最終年度において,知識データベースが臨床研修に与える教育効果を評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定の物品が予定より安価なものとなったが,データベース作製費用は当初予定額より高額となった。しかしながら,トータルでは未使用額が生じた。 次年度に関しては,知識データベースを用いた臨床研修の実施が中心となるため,成果発表や情報収集のための旅費やシステム維持管理が主な支出となる。
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Research Products
(2 results)