2014 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の予想される死における看護職の看取り教育プログラム開発
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25463285
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川原 礼子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (40272075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 明子 東京医科歯科大学, 保健衛生学研究科, 教授 (20167430)
齋藤 美華 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20305345)
坂川 奈央 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (80635566)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看取り / 看護職 / 死亡確認 / 呼吸停止確認 / end-of-life care / 予想される死 / 看護教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、H25年度は、スウエーデンを訪問し、死亡確認を含むend-of-life care システムについて同国の現場で働く看護師、看護助手、および医師にヒアリングした。H26年8月には、再度、同国を訪問して情報を確認した。その結果、同国では看護師による死亡確認は、法律的環境が整備され、end-of-life care の6つの理念を背景に実施されていたことが明らかになった。とりわけそれら6つの理念は、教育および実践の場での教育プログラム開発への重要な示唆と考えられた。したがって、H26年度の我が国の看取りの場における調査は、これらの理念を質問項目に組み込んで、我が国の看取りの場における死亡確認の現状および課題や教育に対するニーズを明らかにすることであり、質問紙による全国調査を東北大学医学部倫理委員会に申請して実施した。 研究対象者は、1)サイトに登録されている全国の認定訪問看護師のうち研究の趣旨に同意し、協力できる150名 2)以下に勤務する看護職で本研究の趣旨に同意し、協力できるもの,すなわち、サイトに登録されている全国の介護老人保健施設の看護職のうち150名、全国の介護老人福祉施設の看護職のうち150名、全国の認知症グループホームの看護職のうち150名、現在登録されている合計49の全国複合型小規模多機能施設の看護職49名、全国の病院で緩和ケアのある病棟勤務の看護職のうち124名、全国の訪問看護ステーションの看護職のうち150名で合計926名である。登録されている施設等を「無作為」に抽出し、看護職の責任者宛てに研究の趣意書と自記式の質問紙を郵送し、看取りに関心ある看護職1名の回答を依頼する形で調査を実施した。 質問紙回収の締め切りはH27年2月末日としたが、配布者数926名のうち、回収は250名からあり、現在、それらの回答の分析作業に入っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スウエーデン王国における、予想される死における看護職による死亡確認を支える理念について、情報収集でき、それをもとに日本の様々な終末期ケアに携わる看護職を対象に調査することができた。そして、分析に耐えうる数の結果を得ることができた。現在調査結果を分析中であるが、日本の看取りを支える教育プログラム作成のためのデータは十分に得られると考えられ、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
調査結果を分析し、予想される死における看護職による死亡確認のための教育プログラムを検討し、日本およびスウエーデンの看取り現場および看取り教育関係者を招いたパネルデイスカッションを開催して、プログラム内容の調整を行って完成させ、学術的な場で報告しながら社会に提案していく予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定した調査のための人件費が残ったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度の研究補助員の人件費に充てる。
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