2013 Fiscal Year Research-status Report
介護老人福祉施設の看取りケアを遺族が評価する評価尺度の開発
Project/Area Number |
25463399
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 独立行政法人国立国際医療研究センター |
Principal Investigator |
永田 文子 独立行政法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (30315858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱井 妙子 静岡県立大学, 看護学部, 講師 (50295565)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看取り / 特別養護老人ホーム / 遺族評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は、介護老人福祉施設内で亡くなった入所者のご遺族が、施設が行った看取りケアを評価する尺度を開発することである。ご遺族から評価を受けることで介護老人福祉施設が行う看取りケアの質の向上が期待できる、と考えている。 平成23年と平成24年に挑戦的萌芽研究の助成を受けて介護老人福祉施設内で看取りを行った遺族に対して、看取りケアについてどのようなケアを良かったと感じたか、反対に嫌だったと感じたかについて、看取り介護加算を取得している3つの施設で18ケースにインタビューを行った。本年度はインタビューを質的に分析した結果と分析結果から作成した質問項目について、内容妥当性と信頼性を検討するためにインタビューを実施した施設の医師、看護師、介護スタッフ、生活指導員などの専門家に意見を伺った。 その後、質問項目を45項目作成し先にインタビューを実施した18ケースのご遺族にパイロットスタディを実施した。その結果、削除すべき項目が2項目、追加すべき項目が1項目、意味がわかりにくいため文章の修正が必要な項目が6項目となり、最終的に質問項目は43項目となった。 平成26年1月に全国の介護老人福祉施設のうち看取り介護加算を取得し、かつ入所者定員が50人以上の施設を抽出し、約6割の2,005施設を対象に調査協力依頼を行った。その結果協力施設は176施設(8.8%)で、528人のご遺族に質問紙を配布していただいたが返送があったのは300人(56.8%)であった。分析に必要な数が不足しているため、今後は施設数を拡大して、看取り介護加算を取得し、かつ入所定員50人以上の施設すべてに協力依頼を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度は専門家による内容妥当性と信頼性の確認、およびパイロットスタディの予定であったが、スムーズに進んだ。そのため、平成26年度の予定であった質問紙調査の実施に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度では分析に必要な数が集まらなかったため、平成26年度は調査対象施設を看取り介護加算を取得し、入所定員50人以上の介護老人福祉施設の全数とする。平成25年度に協力依頼を行った2,005施設以外の約1,300施設に協力依頼を行う。その後、1つの協力施設に対して3人のご遺族を選択していただき、施設からご遺族へ質問紙を送っていただく。質問紙は郵送で研究者のもとへ送り、質問項目・妥当性・信頼性の検討を行い、確認的因子分析を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の計画は、インタビュー結果の内容妥当性と信頼性の検討を行い、質問項目を作成してパイロットスタディを行うことであったが、スムーズに進んだため平成26年度に実施予定であった質問紙調査を平成26年1月から開始した。そのため、質問紙の印刷費と郵送費、協力していただける施設への謝金が必要となったため180万円の前倒し請求を行い、質問紙調査を実施した。 平成26年度に必要な経費は、協力施設を拡大するための郵送費、協力していただける施設への謝金、データの入力、研究分担者との打ち合わせに必要な旅費、学術集会で報告を行うための旅費、専門家に助言をもらうための旅費、消耗品等である。
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