2015 Fiscal Year Annual Research Report
アロマセラピーとエクササイズを用いた乳がん関連リンパ浮腫自己管理プログラムの効果
Project/Area Number |
25463419
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
有永 洋子 東北大学, 大学病院, 助教 (90620667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 冨美子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40297388)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 乳がん / リンパ浮腫 / エクササイズ / スキンケア / 無作為化比較試験 / セルフケア / 看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳がん関連リンパ浮腫(BCRL)は、その管理においてセルフケアが重要であるが、現在の標準的セルフケア指導は複雑で時間と労力を要し、患者にとって実行が困難である。本研究では太極拳を用いた上肢エクササイズ、改変したラジオ体操、スキンケアおよび簡易リンパドレナージから構成される1日十分間のBCRLセルフケアプログラム(以下プログラム)を6か月間実施した効果検証を目的に実施した。なお、スキンケアは、当初アロマオイルを使用する予定であったが、前研究で皮膚反応が見られた患者がいたため、アトピー患者で効果が見られた保湿剤に変更した。 研究方法は、パイロット無作為化対照試験でBCRL患者43名を介入群22名(プログラム実施)と対照群21名(標準ケア実施)に割り付け、ITT解析を行った。 6か月後、両群とも1日のセルフケア時間は有意に増加した。対照群でも新たなセルフケア(スリーブ、エクササイズ、スキンケアなど)を開始した患者が21名中14名いた。L-DEX(健側患側間の細胞外液/細胞内液比)は両群有意差がなかった。介入群は、手および上肢の浮腫体積、相対的体積変化率(RVC)、皮膚組織抵抗値、患側前腕・上腕のTEWLが有意に減少した。QOLは改善した。対照群は、患側手の体積が有意に増加したが、前腕、上腕は有意に減少、浮腫体積は前腕で有意に減少、胸部皮膚組織抵抗値は減少、患側上腕TEWLは減少があった。RVCはどの部位でも減少がみられなかった。 多くの対照群患者が調査開始後、自分たちがよいと考えるセルフケアを開始していた。プログラムとほぼ同等のセルフケアを実施した患者もおり、対照群でも有意な改善が見られた項目があった。しかし、ベースラインでの健側と患側の体積比率を元に変化率を見るRVCは介入群のみ有意に減少していた。本パイロット試験の結果から、BCRLセルフケアプログラムの有効性が示唆された。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] The addition of a simple 10 minute self-care for breast cancer related lymphoedema improves hand volume and QOL: Results of pilot randomized controlled study2016
Author(s)
Yoko Arinaga, Neil Piller, Fumiko Sato, Hisashi Hirakawa, Takanori Ishida, Takeyasu Kakamu, Tohru Ohtake, Katsuko Kikuchi, Akiko Sato-Tadano, Gou Watanabe, Hiroshi Tada, Minoru Miyashita
Organizer
2016 Asia Pacific Lymphology Conference, integrating the 11th Australasian Lymphology Association Conference and the 6th International Lymphoedema Framework Conference
Place of Presentation
Darwin, Australia
Year and Date
2016-05-26 – 2016-05-28
Int'l Joint Research
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[Presentation] The addition of exercise to self-lymphatic drainage programs improves BCRL related symptoms2015
Author(s)
Arinaga, Y., Sato, F., Piller, N.B., Kakamu, T., Hirakawa, H., Sasaki, R., Ishida, T., Sato-Tadano, A., Kikuchi, K., Ohtake, T., Miyashita, M., Watanabe, G., Tada, H.
Organizer
25th World Congress of Lymphology
Place of Presentation
San Francisco, USA
Year and Date
2015-09-07 – 2015-09-11
Int'l Joint Research