2014 Fiscal Year Research-status Report
消化のよいものから元気がでる食事へ、胃切除患者の食生活の再構築に対するアプローチ
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25463428
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
井上 奈々 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (80611417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 智晴 大阪府立大学, 看護学部, 講師 (80540781)
宇都 由美子 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (50223582)
黒川 通典 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 講師 (30582324)
高見沢 恵美子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (00286907)
石田 宜子 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (70290369)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 胃切除術 / 食生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
26年度は、胃切除術を受けた患者の食生活を再構築していく過程とその過程にある障害について明らかにするために、昨年度から実施していた退院後12ヶ月のインタビュー調査の実施、および7名の患者により写真撮影された術後1ヶ月、3ヶ月の食事の栄養分析を行った。1年間のインタビュー調査から、術後3ヶ月、6ヶ月と経過するにつれ、術前に近い食生活を営むことができるようになることが明らかとなった。また、術後1ヶ月では乳類や魚類をタンパク質源とする食事であったが、3ヶ月では乳類や肉類をタンパク質源とする食事へと変化していることが明らかとなった。そして、術後1年では術前と同じ食生活を営み、食事に伴う消化器症状も見られず、術前に近い日常生活を送ることができていた。しかし、食事に伴い消化器症状やダンピング症候群を体験する患者は、術前のような食生活を営むことが難しいことから、食事の摂取量および摂取カロリーも低いまま、活動量および範囲が増加・拡大しづらい状況が術後1年まで続いていることが明らかとなった。 この結果を踏まえて、食生活を再構築するにあたって障害を感じている患者と感じていない患者の要因を明らかにするため、アンケート作成およびアンケート調査を行った。現在は健常人を対照群として実施したアンケート調査の内容を分析中であり、患者を対象としたアンケート調査の準備を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・本年度の研究目的である食生活の再構築に障害を感じている患者と感じていない患者の要因の差異を調査するにあたり、アンケート作成の際、対照群として健常人を対象にアンケート調査を実施することが計画として追加された。したがって、患者を対象に行うアンケート調査の前に健常人を対象としてアンケート調査を実施したため、現在患者を対象とする調査の準備を進めているところである。そのため、26年度実施する予定であった調査が27年度に実施されることとなった。しかし、27年度の研究目的である食生活の再構築に対する医療従事者の認識を明らかにするための調査を同時に行っていく予定としており、27年度の調査の支障とはならないと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は、26年度から引き続き食生活に障害を感じている患者とそうでない患者の差異について分析を行い、胃切除を受けた患者の障害に対する支援の実際について調査を行い、患者との認識の差異について分析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会での発表を次年度に繰越ししたこと、および分析に必要なソフトの購入を27年度に繰越したことに伴い次年度使用額が生じた。 また、患者対象のアンケート調査も27年度にかかることからこのような結果となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度の国際学会での発表および研究遂行のために費用を要する予定である。
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