2015 Fiscal Year Annual Research Report
地域子育て支援事業モデル設計に関する研究-日本型ドロップインセンターの開発-
Project/Area Number |
25463490
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
坂梨 薫 関東学院大学, 看護学部, 教授 (60290045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝川 由美 関東学院大学, 看護学部, 准教授 (20438146)
水野 祥子 関東学院大学, 看護学部, 助教 (60728179)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 母子ケアモデル / 助産院 / 産後ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:本邦では、育児不安が強い、手伝い人がいない、精神的に不安定であるなどの問題を抱えた母親に対し産後ケア事業が展開されている。本研究は、行政から委託された助産院における母子受入れ後の産後ケアの実態と課題を明らかにすることである。 方法:A市に母子ケアモデル事業を委託されている助産院の院長及びスタッフへのインタビュー調査(5助産院の院長5名、スタッフ3名) 結果:A市の2015年度の母子ケアモデル事業の利用者は、ショートステイ141名、デイケア71名で、初産婦が84%を占め、年齢では35歳以上が54%であった。インタビュー調査による利用者の特徴では、高齢初産婦が多く、入所理由は母体の疲労、授乳トラブル、育児不安であった。時期については、出産施設退院後早期の産後1ヶ月から2ヶ月未満が多かった。母子ケアモデル事業利用者の受け入れの課題としては、行政手続きの煩雑さと休日対応ができないことからタイムリーな受け入れができない、助産院の看護理念と利用者の要求の齟齬を要因とした看護者の疲弊感、などが挙げられた。 以上の課題から、正常な経過の妊産婦及び母子を継続的に支援する助産院に、リスクの高い産後不安を持つ母子のケアを委託することを再考し、周産期医療の従事者、社会福祉士やカウンセラーの専門家が協働しながらケアできる場を設けることも必要と考える。
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