2015 Fiscal Year Annual Research Report
父親としてのコンピテンシーを高めるための育児支援システムの構築
Project/Area Number |
25463505
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Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
鈴木 幹子 東京家政大学, 看護学部, 教授 (90269457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 恵 (芝崎恵) 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (00515546) [Withdrawn]
松本 鈴子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (30229554) [Withdrawn]
嶋岡 暢希 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (90305813) [Withdrawn]
岩崎 順子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584326) [Withdrawn]
立石 和子 東京家政大学, 看護学部, 教授 (80325472)
玄番 千恵巳 東京家政大学, 看護学部, 助教 (60739423)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | コンピテンシー / 父親と母親との関係性 / 育児の責任と自覚 / 育児の経験 / 育児の価値観 / 育児仲間 / 育児リソースの活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
育児中の父親のコンピテンシーに関するインタビュー調査内容を分析した。コンピテンシーの知識については、子どもの発達や子育てについての知識の他に、産後の母親の心身の変化に関する知識も必要であることが明らかにされた。特に産後の母親は、ホルモン変動が著しく、体の回復期であると同時に、精神的に不安定な時期にあり、その変化を察知して、母親との関係を保ち、子育てをしていくには、子どもだけでなく、母親の心身についての知識が必要であることが語られていた。 コンピテンシーの技術については、子育ての世話に関する技術の他に、子どもとだけでなく、母親とのコミュニケーション技術が必要であることがわかった。こどもとのコミュニケーションでは、辛抱強さや粘り強さなどの交渉力が問われ、子どものとのやり取りのなかで、コミュニケーション能力が発達していた。 コンピテンシーの態度については、子どもの成長・発達への関心が高く、些細なエピソードからでも子どもの成長・発達に喜びを感じとっていた。その喜びの経験の積み重ねがさらに子どもへの関心を高め、コンピテンシーを高めていた。 父親の家事・育児参画を進めるため各自治体で発行されている父親向けの手帳の分析・検討を行った。父親手帳は、父親が育児に関心を持てるような工夫がなされ、育児に関わろうとする手がかりとして活用が期待できる。父親手帳の分析から明らかにされた期待される父親の役割は、妊娠初期から父親としての責任を自覚し、出産や育児の準備に取り掛かることや母親の心身の変化を理解し、母親を支援すること、母親とパートナーシップをとって新しい家族を形成していくことなどであった。これらの内容は、先のインタビュー調査の内容との共通点も多く、父親のコンピテンシーを高める内容であった。
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