2013 Fiscal Year Research-status Report
月経周期に着目した育児期女性のQOL評価と子育てへの影響に関する縦断研究
Project/Area Number |
25463645
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
都筑 千景 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00364034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桝本 妙子 佛教大学, 保健医療学部, 非常勤講師 (50290218)
小倉 弥生 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (00438251)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 母子保健 / 子ども虐待発生予防 / 月経周期 / 精神症状 / QOL / 子育て支援 |
Research Abstract |
地域母子保健領域において、児童虐待を未然に防ぎ適切な支援を行う「児童虐待発生予防」が重要な課題となっている。本研究の目的は、女性の多くに潜在する月経周期に関する心身の症状に着目し、育児期女性における実態を把握するとともに育児期女性のQOLを評価すること、またそれらが子育てにどのように影響を及ぼしているかについて、実態調査(横断調査)と縦断調査によりに明らかにすることである。 今年度は横断、縦断調査実施準備を中心に(1)調査票の作成、(2)調査自治体との調整を行った。(1)および(2)のために研究班会議、自治体との打ち合わせを計8回実施した。 (1)調査票の作成:特に不適切な養育行動として尋ねる質問項目について、虐待の発生予防という観点をもって文献レビューにより検討した結果、実際に行っている不適切な養育行動16項目に加え、予期不安を示す2項目を選定した。また、育児期女性のQOLや子育てに影響を与える要因について検討を重ね、調査票を作成した。 (2)調査自治体との調整:縦断調査の実施予定であるA市に具体的調査実施方法を提示し、研究協力依頼と倫理的配慮内容について調整を行った。縦断調査の具体的実施手順を明確にし、また縦断研究のため疫学研究の倫理指針に則った対象者追跡のための具体的方法について検討を重ねた。完成した研究計画書を所属する大学の研究倫理審査委員会に提出し、承認を得た。現在、調査準備は最終段階であり、縦断研究のベースライン調査は2014年6月から開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度内に調査を開始する予定であったが、縦断調査の実施に際し必要な倫理的配慮内容と縦断研究の具体的実施方法の検討、自治体との調整に予想以上に時間がかかったため、当初予定していた調査を次年度に実施することとし、以後の研究スケジュールについても修正した。
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Strategy for Future Research Activity |
縦断調査の実施準備は最終段階であり、この後は順調に遂行できる見通しである。縦断調査期間はH26.6~H27.3月までの10か月間、ベースライン調査は4か月児健診受診対象者に実施する予定である。2回目調査は、H27の秋ごろよりベースライン調査にて研究同意をいただけた方に対して1歳半~2歳の時期に実施する予定にしている。また、横断調査については、縦断研究実施自治体であるA市のほか、順次他の自治体を選定し、対象者数を確保していく予定にしている。 本研究課題の目的は、①横断調査により育児期女性の月経周期と関連する症状とQOLの実態とその関連要因を明らかにすること、②縦断研究により月経周期と関連する症状とQOL、および子育てへの影響を評価することである。課題の目的達成に向け、2014年度はA市への調査とともに、それ以外の自治体での横断調査を実施し、データ収集及び集計を行っていく。特に、縦断調査の実施が円滑に行われるようA市と調整を図っていきながら進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
横断調査、縦断調査ともに今年度内に開始できなかったため、調査にかかる印刷費、郵送費、データ入力作業委託費、尺度著作権使用料などの支出がなかったことによる。 横断調査、縦断調査ともに次年度実施のため、調査にかかわる経費として調査にかかる印刷費、郵送費、データ入力作業委託費、尺度著作権資料料、研究補助者アルバイト謝金などの支出を計画している。また、調査および発送作業やデータ収集に伴う消耗品や物品費、専門的知識の提供、専門図書の購入、分析ソフトの購入、調査予定自治体との交渉にかかわる旅費などの経費を計上している。
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