2016 Fiscal Year Annual Research Report
A longitudinal study of the influence of the symptoms from the menstrual cycle on QOL and the childcare of women who are raising a child.
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25463645
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
都筑 千景 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00364034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桝本 妙子 同志社女子大学, 看護学部, 教授 (50290218)
波田 弥生 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (00438251)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 母子保健 / 子ども虐待予防 / 子育て支援 / PMDD / PMS / QOL / 精神的症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、女性の多くに潜在する月経周期に関する心身の症状に着目し、育児期女性における実態を把握するとともに、育児期女性のQOLを評価すること、またそれらが子育てにどのように影響を及ぼしているかについて横断調査(実態調査)と縦断調査により明らかにすることである。
前年度得られた横断調査結果におけるロジスティック回帰分析の結果、WHO/QOL高群の母親は有意にPMDDの疑いがなく(オッズ比0.449)、子・母親が健康、経済的余裕有、地域への愛着有、近所づきあい有、情緒的サポート有等に有意差が認められた。以上より、育児期女性のアセスメントには月経周期に関する精神的症状も考慮していく必要があると考えられた。また地域への愛着や近所づきあい、情緒的サポートに関連がみられたことから、育児期女性のQOLには地域や近隣との情緒面も含めた関係も重要であることが示唆された。
縦断調査ではA市居住の第1子をもつ母親全員に2回目調査の同意の有無を確認し、同意が得られた母親のうち子が1歳6か月時点の平成27年11月~29年1月にA市に居住している211名を対象として2回目調査質問紙を郵送、161名から返送を得た(回収率76.3%)。4か月時点と比較して1歳6か月時点では、産休者が減り有職者が増加、近所づきあい、子育てサークルの参加者が有意に増加していた。対応あるt検定の結果、WHO/QOLでは全体2項目のみ有意に減少、多くの不適切な養育行動項目の頻度が有意に増えていた。以上より、子どもの成長に伴い子どもに対する不適切な養育行動が増えていくことが示唆され、乳児期から幼児期の成長に伴う子の変化を見通せるような情報提供や助言が必要であることが示唆された。今後は幼児期後期までの育児期女性におけるQOLと不適切な養育行動について調査していく予定である。
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Research Products
(5 results)