人間関係形成の視座から開発する住民主体の子育て支援プログラムに関する研究

2015 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 25463660
• Research Institution: Fukuoka University
• Principal Investigator: 原田 春美 福岡大学, 医学部, 教授 (70335652)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 小西 美智子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (20161961) [Withdrawn] ; 寺岡 佐和 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60325165)
• Project Period (FY): 2013-04-01 – 2017-03-31
• Keywords: 子育て支援 / 住民主体 / 仲間づくり / 保健師

Outline of Annual Research Achievements

本研究は応募者らのこれまでの研究を適用し、発展させることによって、地域住民が主体的に参加し、支えあう子育て支援プログラムを開発しようとするものである。開発するのは住民同士（子育て中の母親だけでなく父親や彼らを取り巻く地域住民）の対等な関係形成・維持と支援の提供を目指す子育て支援の仕組みづくりプログラムである。また、このプログラムの開発を通して、住民相互の関係形成を積極的に支援し、住民のエンパワメントを図るための専門職としの保健師の係わり方についても精緻化する。
今年度は子育て支援の仕組みづくりプログラム（14回シリーズ）のうち、昨年度に引き続き第13回と第14回を実施した。また、プログラム終了後、形成的プログラム評価と総括的プログラム評価により、プログラム効果の検証を行っている。具体的には、プログラム出席状況、毎回のプログラム終了時に記入する「今日の振り返り」の質的分析、交流会逐語録の質的分析、プログラム実施記録、参加スタッフからの聞き取り情報、プログラム参加前/参加中/プログラム終了時のそれぞれの評価表の評点と自由記載の質的分析結果、等である。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り、立案したプログラムを実施することができた。当初予定よりも参加者は少なかったが、途中で参加を取りやめる者は少なく、出席率も良好であった。
プログラム参加前/参加中/プログラム終了時のそれぞれの評価表の評点の集計や分析は終わり、交流会の逐語録の作成も終了した。現在この交流会の逐語録と「今日の振り返り」について、質的分析を進めている。

Strategy for Future Research Activity

専門職としての保健師の支援の在り方について、研究協力者である保健師からの意見徴収を行い、実施したプログラムやその評価とあわせて分析し、精緻化を図る必要がある。また、報告書を作成すると共に、成果を学会等で公表する。

Causes of Carryover

プログラムを実施した会場の使用量や冷暖房費を市の主催という形にして行政が負担してくれたこと、成果発表の費用が予定よりも少なかったこと、研究が順調に進行し、研究打ち合わせ等の回数が少なかったこと等によって、次年度使用額が発生した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

評価や報告書の作成のための費用、海外での成果発表の費用、それらのための研究打ち合わせや保健師等研究協力者等との会議に伴う費用、論文投稿に伴う費用等に使用する予定である。