2015 Fiscal Year Annual Research Report
ケアとインタラクティブメディア―遊びから考える「あいだ」の創造―
Project/Area Number |
25510017
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
望月 茂徳 立命館大学, 映像学部, 准教授 (00454504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 岳海 立命館大学, 映像学部, 准教授 (20454506)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インタラクティブメディア / ケア / インタラクション / メディアアート / ケアハウス / ネパール地震 / 遊び |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者(望月)は、ケア現場におけるインタラクティブなデジタルメディアの開発に関する研究においては、まず、子供向けの側面として、身体遊びを行いながら子供同士あるいは保護者を交えた関係構築を行うための幼児向けとして手芸素材に皮膚接触センサーを組み込んだぬいぐるみ型デバイスおよびダンスプログラムを組み合わせたパッケージを平成26年度に引き続き開発し、高槻現代劇場(高槻市)でのワークショップの実施を行った。 また、障害者ケアの側面として、厚生労働省「平成27年度障害者の芸術活動支援モデル事業」に採択されているNPO法人スローレーベルと連携し、(1)障害の有無に関わらず様々な市民が参加できる(2)身体や感覚を拡張させる技術開発(3)世界・地域ごとの多様性にアプローチする、の3点を柱としたパフォーミングアーツ制作を共同で行った。 さらに、車椅子の車輪速度を音楽の再生速度に変換するデバイス車椅子DJを開発し、超福祉展(渋谷ヒカリエ、東京都渋谷区)に出品するとともに、インタラクション2016(科学技術館、東京都千代田区)にて学術発表を行った。 研究分担者である鈴木は、これまでの日本におけるケア現場での研究を元にして、2015年4月と5月にネパール連邦民主共和国で発生した大地震によって大きな被害を受けた、カトマンズ盆地に居住するネワール族の生活文化、とくに古都パタンにおけるネワール族の被災後に始まった高齢者向けケアハウスを対象とした研究を行った。具体的な研究には、朝の体操や血圧検査、新聞紙を使ったバッグや座布団づくり、ヨモリプルという年中行事、瞑想、スタッフの打ち合わせなどの動画記録がある。これらの記録はケアハウスの活動記録として公にされることを目的にするだけでなく、ケアハウスに来る高齢者とともに視聴する会を開催し、フィールドワークを行った。
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Research Products
(3 results)