2013 Fiscal Year Research-status Report
科学性・民主性の政策形成:予算編成及び政策評価の制度構築に関する日米豪比較研究
Project/Area Number |
25518009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
西出 順郎 岩手県立大学, 総合政策学部, 教授 (20433112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
縣 公一郎 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00159328)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 政策形成 / 政策評価 / 予算編成 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日米豪における予算編成及び政策評価の制度的枠組やその実際動向を比較分析するとともに政策形成における科学性及び民主性のありかたを理論的かつ実証的に考察し、我が国における政策形成の制度的再構築、そのための学術的知見の創出を試みることにある。 本年度においては、我が国の政策評価制度にかかる文献レビューをおこなうとともに国・地方自治体等へのインタビュー調査をおこなった。そして、当該結果等を踏まえ、合理的選択の理論を基本前提に我が国の政策評価制度に内在する諸問題を考察し、制度そのものの実施により顕在化する政策評価の逆機能性の存在を提示した。あくまで演繹的仮説にすぎないが、その内容を論文としてとりまとめている(「評価クォータリー第27号」)。 また米国の評価制度にかかる現状を把握するため、初年度は予備調査的に米国連邦政府の予算・行政管理局(OMB)およびモントゴメリー・カウンティ政府の業績管理室(Office of County STAT)を訪問し、業績評価システムの現状や課題についてのインタビューをおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遅れた主な要因は以下のとおりである。第一に、予定していた米国調査、特に長期にわたる調査についてあらためて関係機関等と協議した結果、その効率性と有効性に鑑み、当該調査を次年度に実施することとしたためである。第二としては、次年度調査を踏まえた予備的調査を実施したが、その時期が予算不成立による米連邦政府のシャットダウンの時期と重なり、結果として十分な調査ができなかったためである。その他としては、演繹的仮説に係る調査のありかたを再構築したことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度においては本格的な米国調査を実施し、連邦政府及び州政府における予算編成制度等を調査する。また、前年度に提示した演繹的仮説にかかる調査を実施する。また進捗状況の遅れを踏まえながら豪州の予算編成制度等の先行研究および予備的調査をおこなう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に米国調査の日程等の再調整にともなう旅費等の繰り越しおよび前年度に提示した演繹的仮説にかかる調査の実施延期等に伴う備品および消耗品購入の繰り越しが生じたため 主に米国調査の実施に伴う旅費および当該調査に要する費用の一部として支出する予定である。
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Research Products
(1 results)