2016 Fiscal Year Annual Research Report
Public policy dynamics and civil service reform in an age of globalization
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25518013
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
西尾 隆 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (60189256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲 正樹 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (00113655) [Withdrawn]
大森 佐和 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (20419253)
寺田 麻佑 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (00634049)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 公務員制度 / 刑務所管理 / リスク管理 / 国際比較 / 自治体の専門職 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたる2016年度は、「グローバル化の中の政策システムと公務員制」にかかわる残されたテーマとして、刑務所管理、自治体の専門職人事、およびリスク管理にかかわる調査研究を行った。 刑務所管理に関しては、内外の文献、各年版白書で調査を行ったのち、2017年3月4日(土)に法務省矯正局長の富山聡氏と武蔵野大学専任講師の中村絢子氏をお招きして科研費セミナーを開催、国際比較の視点から矯正行政に関する意見交換を行った。日本の刑務所の管理は、その安全性(事故の少なさ)と効率性(受刑者数に対する刑務官の少なさ)において、先進諸国の中で抜きんでた数値を示している。他方、「管理行刑」と呼ばれる受刑者への事細かな行動規制が人権問題として批判され、再犯率が高めに推移していることなど、問題点も少なくない。公設民営の「社会復帰促進センター」への高い評価などから、安全・人権・矯正効果などの複合的な視点から、刑務所管理の課題を整理することができた。 自治体の専門職人事に関しては、厚木市・三鷹市などでの調査を通して、任期付採用の実態とリスク対応に関する新しい知見を得ることができた。災害対応、感染症などのリスク対応、財政逼迫の中での人材育成の難しさを考えると、民間委託や任期付採用を組み合わせた人材戦略の必要性が浮かび上がってくる。 公務のために、とりまとめの作業がやや遅れ気味だったが、3月から2冊の研究書にまとめるための作業を進めている。西尾の単著として『公務員制』がこの秋に刊行予定であり、それに続いて『リスクと公務員』の編集にも着手する。
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Research Products
(6 results)