2014 Fiscal Year Annual Research Report
放射線被ばく尿中バイオマーカーによる線量評価法の開発
Project/Area Number |
25550031
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
神谷 研二 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (60116564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 大輔 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (00455388)
笹谷 めぐみ(豊島めぐみ) 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (80423052)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 生物影響 / 生物学的線量評価 / 糖鎖修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、前年度に引き続き、マウスを用いた放射線被ばくの尿中バイオマーカーの探索とそのメカニズム解析を行った。昨年度までに放射線被ばくすると尿中Adipsinたんぱく質の糖鎖が切断されることが明らかとなっている。
今年度は、B6C3F1マウスに加え、C57BL/6マウスやその他のF1マウスでも放射線被ばくで尿中Adipsinたんぱく質の糖鎖が切断されることが示唆された。放射線被ばくにより、体内に存在する多くのたんぱく質の糖鎖修飾に変化が引き起こされることが示唆されるため、血清中の糖鎖を網羅的に検出できるレクチンアレイを用いて検討を行った。
その結果、放射線被ばくによるシアル酸の変化が示唆された。肝臓は血清たんぱく質の主な産生母地であり、さらに一部の血清たんぱく質は糖鎖修飾を受ける。そこで、肝臓中の糖鎖に関する遺伝子発現を検討したところ、予想に反してほとんど遺伝子発現の変化は観察されなかったが、一部の糖鎖修飾に関する遺伝子が変動していた。 これらのことから、体液中に存在するたんぱく質に対し、放射線被ばくで糖鎖修飾に影響が出ていることが示唆され、これらを指標とした放射線被ばくの簡易的線量評価法の開発が期待される。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] RAD18 activates the G2/M checkpoint through DNA damage signaling to maintain genome integrity after ionizing radiation exposure2015
Author(s)
Sasatani M, Xu Y, Kawai H, Cao L, Tateishi S, Shimura T, Li J, Iizuka D, Noda A, Hamasaki K, Kusunoki Y, Kamiya K
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Journal Title
PLoS One
Volume: 10(2)
Pages: e0117845
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] A novel ATM/TP53/p21-mediated checkpoint only activated by chronic γ-irradiation2014
Author(s)
Cao L, Kawai H, Sasatani M, Iizuka D, Masuda Y, Inaba T, Suzuki K, Ootsuyama A, Umata T, Kamiya K, Suzuki F
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Journal Title
PLoS One
Volume: 9(8)
Pages: e104279
DOI
Peer Reviewed
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