2014 Fiscal Year Research-status Report
風船把持が歩行獲得を促す-初期歩行遅延に対する新しい歩行支援システムの提案-
Project/Area Number |
25560388
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
島谷 康司 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (00433384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 圭介 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50649754)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 風船 / 乳幼児 / 歩行支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
【はじめに】初期歩行の遅れや不安定な歩行を呈する乳幼児の相談が増え,より具体的な対策が望まれている.我々は,初期歩行後の乳児に約2gの浮力が発生するヘリウムガス入り風船の紐を把持させると歩行時の身体動揺性が減少し,歩行距離が延長することに気付いた.【目的】風船を把持した乳児の歩行周期中の身体動揺について検証することであった.【対象と方法】5歩以上独歩が可能となった初期歩行期から4~7週を経過した乳児3名に対し,WalkウェイMW-1000(アニマ社製)と5台のデジタルビデオカメラを用いて検証した.被験児には約5.0mの歩行路(計測距離は約2.0m)を歩行させ,数回の練習ののちに風船を把持した場合と把持しなかった場合の足底圧をランダムに計測した.足底圧データから各被験児のステップ毎の歩幅,歩隔,足底圧軌跡長,足底圧中心を算出した.左右ステップ時の足底圧中心の差(cm)を左右脚への足底圧中心の移動距離を示し,各ステップ時の足底圧中心の変動係数を各立脚支持時の足底圧中心の変動を示した.風船の有無において統計学的に比較した.【考察】各被験児の風船の有無で歩幅,歩隔,各左右下肢への足底圧軌跡長には有意差はなかった.一方,風船を把持させた場合の各立脚支持期中の足底圧中心の変動係数は有意に低値(p<0.01)を示した.乳児期の風船把持は,左右脚へのウェイトシフト時の姿勢制動への効果は低いものの,左右の各立脚支持時には動揺性が減少し,乳児期の身体動揺に対する風船把持効果を示唆した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに,浮遊する風船を把持した乳児の歩行支援について検証した結果,初期歩行時の乳幼児のその有用性があることが分かった。また,初期歩行期から数週から数か月経過した乳幼児にはその効果が低いことも明らかとなった。これらの減少についてはいまだ不明な点が多い。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,浮遊する風船を把持した乳幼児の姿勢制御について,より詳細なメカニズムの検証を行う予定としている。
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Causes of Carryover |
データ収集に苦慮し,被験者集めや遠方でのデータ収集等が必要となった。一方で,予定物品の代替が可能となり費用を抑えることができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
いくらかの予算は最終年度の被験者データ収集のための旅費として使用予定である。
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Research Products
(4 results)