2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代レーザー干渉計重力波天文台のための縮退光共振器姿勢制御技術の開発
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25610059
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
佐藤 修一 法政大学, 理工学部, 教授 (30425409)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 重力波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では3枚の鏡を向かい合わせた結合共振器系に対し,Wave Front Sensing(WFS) の手法を用いた3枚の鏡の姿勢制御方法の開発を行った. ポイントは、フルスケールの重力波検出器を想定したときに縮退した共振器を構成する鏡の姿勢誤差信号は極めて取得しにくいが、ある種の方法を用いてこの縮退を解くことによって誤差信号を比較的対角に取得できるようになる、ということである。計算機による制御信号取得シミュレーションによってもその効果が裏付けられたことを受けて、実証実験を進めた。
実験装置の設計にあたっては、縮退/非縮退共振器について結果を比べられる光学系とすること、および本来フルスケールの干渉計で発現する機構である本課題をテーブルトップのサイズの実験装置で再現すること、の2つの条件を満たす必要があった。その観点から鏡の曲率半径と反射率をパラメータとする光学系、および変調周波数と共振器長をパラメータとする信号取得系の設計を行った。入手可能な範囲の鏡の曲率半径に抑えつつ、かつ制御のための変調周波数が電気回路的に扱い易い範囲になるような共振の長さで、かつテーブルトップスケールで収まるように、の3つの観点からトレードオフによってパラメータを選定し、光学系を設計・製作した。一方信号取得系は結合共振器の2つの共振に対応して2周波変調による復調信号取得系とした。このため1回路でありながら2つの周波数での信号取得に対応した共振回路を備えた光検出回路を設計し製作した。
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