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2013 Fiscal Year Research-status Report

大気電気学パラメータ観測による地圏―大気圏―電離圏結合の検証

Research Project

Project/Area Number 25610128
Research Category

Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

服部 克巳  千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60244513)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywords新規観測点設置 / データ蓄積開始 / 旭観測点 / 銚子観測点 / 新しいラドン観測機器開発 / 大気ラドン濃度観測 / ラドン散逸率観測
Research Abstract

大きな地震に先行して電離圏や大気圏が擾乱するという報告がある。電離層総電子数 (TEC)異常や温度異常がそれである。TEC異常に関しては統計的(疫学的)には有意な相関があることが立証されているが、科学的な因果関係を証明するには至っていない。その1つの仮説として大気電場説があげられている。本研究の目的は,大気電場説の中の1つであるラドンガス放出説を詳細に検証するために房総半島に大気電気パラメータ観測装置を設置し、基礎データ(日変化,季節変化等)を蓄積し、地圏―大気圏―電離圏結合を観測学的に検討することである。
平成25年度は(1)新規観測点の設置とデータ蓄積、(2)安価で安定なラドン観測器開発を実施した。(1)については共同研究先のご厚意でラドンセンサ(アルファガード)を無償で借りることでき、房総半島旭観測点にラドン観測器、大気電場観測器、大気イオン観測器、気象観測器を設置した。また、岡山理科大学の連携研究者とともに銚子観測点のデータ共有について合意した。(2)については本予算で購入予定だったPhron製ラドン観測装置が為替の影響で予算範囲内での購入が不可能となったため、国内メーカーと藤田保健衛生大学の下道國客員教授の協力のもと安価で安定な新しいラドン観測機器を開発することとした。新しい観測機器にはアルファガードのような大気ラドン濃度観測センサと地中からのラドン散逸率観測センサの2つの入力があり、無人観測点での長期安定観測を最終目的にテストを行い、どちらのタイプのセンサが地震監視目的にふさわしいかを検討する。平成25年度末にプロトタイプが納品され、平成26年度から実験室でシステムチェックとキャリブレーションを、旭観測点でアルファガードと同時観測とランニングテストを実施する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

(1)観測システムの整備(基礎データの蓄積)
大気ラドン観測装置(アルファガード)を1台整備し,連携研究者と連携し,房総旭観測点を新設した。旭観測点には大気電場および大気イオン観測装置,気象測器も整備し、基礎データの取得を開始した。連携研究者の銚子観測点のデータも蓄積できるようにした。また、新しいラドン観測装置の開発に着手し、企業と共同でプロトタイプを構築した。
(2)データ解析・モデル構築(雑音除去,大気電場パラメータモデル構築と地圏-大気圏-電離圏結合モデルおよび放射性物質濃度モニタリングの可能性の検討)
大気電気パラメータは気象パラメータの変動と密接に関連しているため,気象要素(特に降雨や雲)の影響を除去し,観測点(2年以上のデータの存在する鴨川清澄、千葉稲毛観測点)の日変化モデルを検討した。大気ラドン濃度変動と大気電気パラメータの変化についての基礎的な資料を調査を作成した。また、電離圏電子数異常についてルーティン解析ができる環境を構築した。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度は平成25年度に引き続き以下のことを実施する。
(1)観測システムの整備(基礎データの蓄積)については、引き続き観測データの蓄積を行う。銚子観測点に大気電場観測装置および気象測器を設置する。新観測システムについては実験室でシステムチェックとキャリブレーションを、旭観測点でアルファガードと同時観測とランニングテストを実施する
(2)データ解析・モデル構築(雑音除去,大気電場パラメータモデル構築と地圏-大気圏-電離圏結合モデルおよび放射性物質濃度モニタリングの可能性の検討)については、旭観測点にてラドン、大気電場、イオン、気象のデータが蓄積するのでこれらの関係について調査する。また、旭観測点近傍ではM5クラスの地震が複数回発生しているので、地震とラドン濃度の関連についても調査する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

大気ラドン観測システムとして外国製品(Phron製)を購入予定であったが、価格変動により予算範囲での購入が不可能となったため、かわりの新たなラドン観測システムの構築を国内企業と実施したため。
H26年度の物品費、旅費、その他経費等で使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] MODIS データを用いた地殻活動の監視・予測に関する研究2014

    • Author(s)
      堤梨花、服部克巳
    • Organizer
      第16回環境リモートセンシングシンポジウム
    • Place of Presentation
      千葉大学
    • Year and Date
      20140221-20140221
  • [Presentation] 電離圏電子密度トモグラフィー開発と地震先行電離圏擾乱の発生機構の検討2014

    • Author(s)
      服部克巳, 廣岡伸治, 市川 卓, 大塚雄一
    • Organizer
      第16回環境リモートセンシングシンポジウム
    • Place of Presentation
      千葉大学
    • Year and Date
      20140221-20140221

URL: 

Published: 2015-05-28  

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