2014 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマナノバブルへの抗体修飾による選択的アポトーシス誘導法の開発
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25630045
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 岳彦 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (10302225)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バイオ流体力学 / プラズマナノバブル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,平成25年度に引き続き,微細気泡の可視化法と微細気泡と微粒子の固気判別法の開発と検証を行った.微細気泡の可視化法は,新たに購入したナノパルスレーザを利用して衝撃波を水中に発生させ,気液界面で反射した膨張波を利用した.レーザの波長は532 nmで,出力は7 nsで180 mJであり,収束点から5 mmの位置で6.8 MPaのパルス状の正圧が得られ,膨張波は水面直下において-3.3 MPaが得られた.この膨張波が通過すると,水中の微細気泡が膨張し数十μm程度まで膨張し,観察が可能になる.本研究では,この手法を利用して,膨張波の圧力と最大気泡径から水中の微細気泡径を推測する手法について検討した.そのため,既知の初期気泡径を有する微細気泡を生成させ,その気泡が膨張波圧力により,最大径がどの程度変化するかについて検証した.その結果,膨張波の圧力と膨張した気泡の最大気泡径にある相関が現れた.さらに最大気泡径の体積との相関を検証したところ,概ね圧力に対して線形であることが明らかになった.これらの成果は,初期気泡径と膨張波の圧力,気泡最大径との間に強い相関があることを示しており,より微細な気泡径に対しての適用の可能性を示唆する新しい知見である.また,既知の同程度の直径を有する微細気泡と微粒子を分散させた溶液に膨張波を照射し,その時の気泡生成の様子について検証した.その結果,微細気泡に照射した場合は多くの気泡が生成されたが,固体粒子の場合はほとんど気泡生成が観察されなかった.これらの成果は,さらなる小径の微細な気泡や微粒子に対しても適用が可能であると考えられ,今まで固気判別が不可能であった超微細気泡の検証法を本研究において提案することができた.これらの成果により,ナノバブルの抗体修飾に向けた重要な要素技術の開発に成功した.
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Research Products
(4 results)