2013 Fiscal Year Research-status Report
酸化チタンクラスターの植物へのドーピングによるバイオアクチベーション概念の創出
Project/Area Number |
25630308
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
藤嶋 昭 東京理科大学, 学長室, 学長 (30078307)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 酸化チタン / ドーピング / 植物 / バジル / 酸化ストレス / 植物育成 / 光合成 |
Research Abstract |
本研究課題では、酸化チタンナノ粒子を植物に吸収させ、光合成活動を活性化する効果を検証し、人工光合成材料の新しい設計概念の方向性を提示することを最終目的としている。また、このような人工の無機材料と植物のような生体材料との融合は、これまでにバイオミメティックやバイオインスパイアードといった概念で様々な検討が行われてきたが、本研究では、生物活動をそのまま活かし、より活性化させるバイオアクチベーションとう分野の構築も目指している。本年度は下記項目について検討を行った。 【植物工場の設置とハーブ類の栽培手法の確立】 葉物野菜で発芽しやすく成長も比較的早いバジルの栽培手法を確立し、水耕栽培による植物工場を立ち上げた。これにより酸化チタンナノ粒子を吸収させるための実験基盤を構築することができた。 【酸化チタンナノ粒子の高分散溶液の開発】 植物育成に必要な養液に対し、酸化チタンナノ粒子をナノサイズのまま分散性よく混合するための手法の開発とその評価を実施した。湿式微粉砕・分散機により酸化チタンナノ粒子を分散した養液の調整に成功し、動的光散乱式粒子径分布を測定したところ、50nmから60nmと非常に小さい平均粒径であることがわかった。 【植物への酸化チタンナノ粒子の導入】 酸化チタンナノ粒子及び水分散液を添加した栽培養液を調整し、バジルの苗木を人工光型植物工場準拠の栽培棚上で、白色LED照射、気温22度から24度の環境のもと、10日間育成した。このような条件における植物への影響を評価している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸化チタンナノ粒子分散液とそれを用いた植物育成を実施した。植物工場を立ち上げ、温度、湿度及び光照射量を安定した環境を作り出し、再現性よく植物育成を行える栽培環境を構築した。
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Strategy for Future Research Activity |
酸化チタンナノ粒子の植物への導入及びその効果を検証する。酸化チタン有無による光合成活動の影響や、どのような条件で酸化チタンが植物内部へ導入されるのかを明らかにする予定である。
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Research Products
(2 results)