2014 Fiscal Year Annual Research Report
船舶騒音が海棲哺乳類の生態に与える影響についての研究
Project/Area Number |
25630404
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅田 直哉 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20314370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 友成 独立行政法人水産総合研究センター, 水産工学研究所, グループ長 (00344333)
増山 豊 金沢工業大学, 実海域船舶海洋研究所, 名誉教授 (10101362)
櫻田 顕子 独立行政法人海上技術安全研究所, 流体設計系, 研究員 (00734237)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海洋環境 / 帆船 / イルカ / 水中音響 / 動力船 |
Outline of Annual Research Achievements |
能登島周辺海域において、遊泳中のミナミハンドウイルカの群れ付近を、高周波数用の音響センサーを曳航した船舶を航行させた。この船舶に対するイルカの反応行動をイルカのソナー音計測記録の三角測量により求めた。用いた船舶は、静穏な帆走中の小型帆船(セーリングクルーザー)と機走中の動力船の2種類とした。この解析の結果によると、イルカの反応には、帆船と動力船で顕著な違いは確認されなかった。これより、船舶騒音がイルカに顕著な悪影響を与えるという事実は本調査では確認されなかった。これは、観光産業としてのイルカ・ウオッチングの在り方についての科学的データのひとつとなりうるものであり、また海棲哺乳類と海運の共存を考える研究のひとつの端緒を拓くものといえよう。
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Research Products
(1 results)