2016 Fiscal Year Annual Research Report
Datamining approach for protein-ligand interaction mediated by hydration water
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25650050
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
水上 卓 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (50270955)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | タンパク質 / 水和 / データマイニング / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目標は,タンパク質・リガンド結合系を対象に,データマイニング法により定義された水和水の様々な条件下での可視化(現象論)と,溶媒和自由エネルギー計算による水和効果の見積り(定量化)である.平成28年度は,以下の研究を行った. 1.リガンド結合タンパク質系MDシミュレーションによる水の振る舞いの混合分布モデルによるデータマイニング;リガンド結合タンパク質系のデータからGMMを抽出し,そのクラスタリングを行い,対象クラスの溶媒和自由エネルギー計算を行った.算出された全体の溶媒和自由エネルギーは,リガンド-タンパク質間の距離に関して安定化し,相関を得る事ができた.一方GMMによる自由エネルギーのクラス分けをより詳細に行うには,さらに多くの情報が必要なことが判明し,以下の新しい機械学習系によるアプローチを開始した. 2.一般線型モデル・クラスタリング・機械学習による,溶液系の物理化学量の予測;2体・3体相互作用を考慮した局所的な原子配置から生成した構造記述子を作成し,溶液系のMDシミュレーションから算出した物理化学量をターゲットとして,機械学習と予測を行う系を構築した.この記述子は原子間の相互作用・力場に関する情報を得ることを目的としたものである.原子配置の記述子をクラスタリングすると系の特徴的な構造ステートの分割と同定が可能になる.この情報を機械学習に組み込むことによって単離した各構造ステートに対して,ターゲットの物理化学量を割り付け,そのうえで学習・予測が可能となる. この手法をもちいてイオンや小分子を溶質とする小さなサイズの水溶液系で研究を進め,限定された条件下で溶媒和自由エネルギーを学習・予測することが出来た.
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Research Products
(3 results)