2014 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体ストレス応答とゴルジ体ストレス応答のピコバイオロジー的解析
Project/Area Number |
25650070
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
吉田 秀郎 兵庫県立大学, 生命理学研究科, 教授 (60378528)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 小胞体 / ゴルジ体 / ストレス応答 / 構造生物学 / 結晶構造解析 / SPring-8 / X線自由電子レーザー / 細胞生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
小胞体ストレス応答の制御因子であるpXBP1(U)とpATF6(P)は、構造解析が極めて難しいため、これまでまったく構造の報告がない。そこで、本研究ではこららのタンパク質の構造解析を試みた。前年度までの研究によって、pXBP1(U)タンパク質の大量精製の方法を確立した。本年度は、得られたpXBP1(U)タンパク質を用いて結晶化条件を検索したが、構造解析に使用可能な結晶を得ることができなかった。タンパク質の精製度をより向上させることで、よりよい結晶を得ることを目的とし、精製条件の再検討を行った。pXBP1(U)タンパク質はヒスチジンタグを用いて精製しているが、これまでNi-NTAカラムへの吸着率が極めて悪かった。そこで、精製前のpXBP1(U)タンパク質抽出液をEDTA処理することで混在している金属イオンを除去し、EDTAを透析でのぞいてからNi-NTAカラムにかけることで、収量を著しく増大させることに成功した。また、イオン交換カラムやゲル濾過カラムにかけることによって、純度も著しく向上させることができた。更に、低イオン強度では凝集体を作ることがわかったので、高塩濃度にして凝集を防ぐことができるようになった。現在、様々な条件で結晶化を試みているところである。
pATF6(L)については、大腸菌を用いた発現系を構築し発現を試みているが、今のところごくわずかな発現量しか得ることができていない。コドンバイアスなども修正し、低温下で発現誘導を試みているが、なかなか収量を上げることができていない。pATF6(L)自体が宿主の大腸菌に毒性を持つ可能性があるため、誘導条件を更に詳細に検討中である。また、S-S結合を形成できる大腸菌や酵母細胞や哺乳類細胞を用いたり、試験管内での翻訳系を利用することも検討している。また、pATF6(L)を分割して発現させることも考えている。
|
Research Products
(9 results)
-
[Journal Article] TFE3 is a bHLH-ZIP-type transcription factor that regulates the mammalian Golgi stress response.2015
Author(s)
Taniguchi, M., Nadanaka, S., Tanakura, S., Sawaguchi, S., Midori, S., Kawai, Y., Yamaguchi, S., Shimada, Y., Nakamura, Y., Matsumura, Y., Fujita, N., Araki, N., Yamamoto, M., Oku, M., Wakabayashi, S., Kitagawa, H., Yoshida, H.
-
Journal Title
Cell Struct. Funct.
Volume: 40
Pages: 13-30
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
-
-
-
-
-
-
-
-