2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25650133
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柁原 宏 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30360895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島野 智之 法政大学, 国際文化学部, 教授 (70355337)
木村 敦 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90422005)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海産無脊椎動物 / 間隙性動物 / 環形動物 |
Outline of Annual Research Achievements |
ディウロドリルスが環形動物であることはほぼ間違いないことが明らかになったため、標的をトリロボドリルスに移して研究を継続した。採集は北海道石狩浜と厚岸湾で行った。トリロボドリルスの種同定には表皮中の構造物の形態と繊毛の配列パターンが重要であるため、生時のサンプルを光学顕微鏡で観察した他、走査型電子顕微鏡試料を作成・観察した。DNAはスタンダードなキットを用いて抽出し、サンガーシーケンスの他Ion PGMを用いた次世代シーケンスも試みた。抽出したDNAを断片化し、得られた断片にアダプター配列をライゲーションした。アダプター付加された断片のうち480塩基のものを対象としてE-Gel SizeSelect Agarose Gelを用いて選別した。8サイクルのPCR増幅の後、産物をAMPureXPを用いて精製し、これを元にエマルジョンPCRを行った。シーケンシングはIon 314 Chip ver. 2とIon PGM Sequencing 400 KitによりIon Torrent PGMシーケンサーを用いて行った。ベースコールはIon Torrent Serverによって行い、CLC Genomic Workbench ver. 7を用いてアダプター配列を除去した。De novoアセンブルもCLC Genomic Workbenchで行い、3155個のコンティグが得られた。これらはDRA001682としてDDBJ Sequence Read Archiveにデポジットした。得られた配列とGenBank上で公開されている環形動物の配列(特に形態的証拠からディノフィルス科との近縁性が示唆されていたノリコイソメ科を多用)を利用して系統解析を行ったところ、トリロボドリルスの含まれるディノフィルス科は単系統群となり、信頼性は低いもののその姉妹群はディウロドリルスであるらしい、という結果が得られた。
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Research Products
(2 results)