2014 Fiscal Year Annual Research Report
D体アミノ酸のみで合成したペプチド基質を分解する新規プロテアーゼ生産菌の探索
Project/Area Number |
25660067
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
新 隆志 崇城大学, 生物生命学部, 教授 (50179066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浴野 圭輔 崇城大学, 生物生命学部, 准教授 (30310030)
野村 善幸 崇城大学, 生物生命学部, 教授 (40133566)
土橋 和之 崇城大学, 工学部, 教授 (90587833)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | D-ペプチド / プロテアーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
スクリーニング基質の合成:長鎖ペプチド基質;昨年度に遭遇した酸化インシュリンB鎖(30残基)の合成収率の低さは、使用する合成レジンを検討し、グラフト共重合のポリマーとPEGのスペーサーを導入したレジンを使用することにより、満足できる合成収率を達成できた。短鎖ペプチド基質;当初計画で挙げた基質の内、残りの基質を液相法で合成することができた。 新規プロテアーゼ生産菌のスクリーニング:新たな発想でモデルビルディングした上記の基質を使用、申請者らが確立した「網羅的培養条件を備えた多次元培養法」で昨年度に引き続き自然界から微生物探索を行った。その結果、昨年度に得たと同じ、C-末端にD-アスパラギン酸を含有する基質を分解する放線菌の分離ができたが、その他の構造のペプチドを分解する酵素生産菌を得る事はできなかった。昨年度の探索で分離したD-アスパラギン酸特異的プロテアーゼについて、検討を進め粗酵素の性質を明らかにし所期の目的にかなう酵素であると明らかにした。しかしながら、長鎖ペプチド基質である酸化インシュリンB鎖(30残基)の分解は極めて低いものであり、今後、酵素の精製が完了した後の検討課題となった。また「網羅的培養条件を備えた多次元培養法」で、同一培養プレート上でD-アミノ酸とL-アミノ酸を対向して濃度勾配を作成し微生物分離を実施したところ、それぞれに配向した微生物を分離した。これら微生物の特性を今後明らかにしたい。 D-アミノ酸の微生物分布調査:昨年度に引き続き実施したが、D-アミノ酸を蓄積している微生物の分離に至らなかった。今回採用したGLC法でなく、迅速なDL同定法の導入が必要である。
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