2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25660094
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮澤 陽夫 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20157639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲川 清隆 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80361145)
木村 ふみ子 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (50321980)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食品科学 / ナノデリバリーシステム / ナノ粒子 / 抗酸化物質 / 動物実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、脂溶性抗酸化分子を内包したナノ粒子による脳内到達と抗酸化効果の検証を行った。脂溶性抗酸化分子としては、当初計画から変更し、脳等で高い生理活性が期待されているクルクミンを用いた。クルクミンは通常の形態の経口摂取では代謝された形で血中に存在することが我々の研究で明らかとなっている。これらの代謝からクルクミンを保護したうえで脳内への移行量を増加させるためには、ナノ粒子の形状が血中に移行するまで維持されることが望ましく、少数ながら再現された報告がある(M. Guo et.al., 2013)。本研究では経口投与の経路で内包したクルクミンが代謝されずに血中まで移行されるナノ粒子の開発を達成するために固体脂質ナノ粒子に焦点を当て、in vitroでのヒト結腸癌由来細胞(Caco-2細胞)への吸収効果を検証した(Kakkar et. al., 2011)。結果、固体脂質ナノ粒子に内包されたクルクミンはエタノールやDMSOに溶解している群と比較して吸収されづらいことが分かった。しかしながら、エタノールやDMSOは細胞膜の浸透性・流動性を上昇させたりする吸収促進剤としての役目も担っており、食品由来のクルクミンが小腸に達した時の環境を細胞実験で再現できているとは言えない。以上の結果から、クルクミンのコントロール群を再度検討する必要があると共に、粒子の形状を保持しつつ細胞への吸収量を上昇させるための粒子のサイズ、材質の検討だけでなく細胞膜への接着のしやすさ、吸収部位での滞在時間の延長といった性質についても配慮しつつその現象を明らかにしていく必要があることが示唆された。
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[Journal Article] Comparison of the effects of curcumin and curcumin glucuronide in human hepatocellular carcinoma HepG2 cells.2014
Author(s)
Shoji, M., Nakagawa, K., Watanabe, A., Tsuduki, T., Yamada, T., Kuwahara, S., Kimura, F., Miyazawa T.
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Journal Title
Food Chem.
Volume: 151
Pages: 126-132
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Differential cellular uptake and metabolism of curcuminoids in monocytes/macrophages: regulatory effects on lipid accumulation.2014
Author(s)
Nakagawa, K., Zingg, J.-M., Kim, S. H., Thomas, M. J., Dolnikowski, G. G., Azzi, A., Miyazawa, T., Meydani, M.
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Journal Title
Brit. J. Nutr.
Volume: 112
Pages: 8-14
DOI
Peer Reviewed
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