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2014 Fiscal Year Research-status Report

二枚貝晶稈体を構成する新規タンパク質を活用したバイオリアクターシステム等の開発

Research Project

Project/Area Number 25660167
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

豊原 治彦  京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (90183079)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 前川 真吾  京都大学, 情報学研究科, 助教 (30467401)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywords晶稈体 / 軟体動物 / 二枚貝
Outline of Annual Research Achievements

組換えタンパク質を用いた非変性系電気泳動法により、クリスタルタンパク質はヤマトシジミなどの二枚貝由来のセルラーゼ等の消化酵素のほかに、血清アルブミンやカゼインなどの各種酵素タンパク質に加え、市販の微生物由来のアミラーゼやプロテーゼに対して幅広い固定化スペクトルを持つことを確認した。興味深いことに、クリスタルタンパク質に固定化されることで酵素タンパク質の熱安定性は著しく向上した。この結果は、精製タンパク質で見られた結果と一致した。変性剤であるSDSと尿素の存在下ではクリスタルタンパク質とタンパク質との結合は解離するが、メルカプトエタノールのような還元剤は影響を与えないことから、タンパク質間の結合においては水素結合が重要なことが確認された。クリスタルタンパク質を大腸菌組換え体を用いて、いくつかの部分に分けてタンパク質固定化能の局在性を調べたが、固定化部位を特定することはできなかった。この結果から、クリスタルタンパク質のタンパク固定化能は、特定のアミノ酸配列によって担われているのではなく、いくつかのドメインが共同的に作用することで機能しているものと推測された。
組換えタンパク質を抗原としてウサギを用いてポリクローナル抗体の作製を試みた。3度のブースター投与のにより、ウエスタンブロット分析並びに光学顕微鏡を用いた免疫組織化学的手法を用いた検定で陽性を示す抗体の作製に成功した。この抗体を用いて晶稈体におけるクリスタルタンパク質の局在性を調べた結果、晶稈体全体にびまん性に分布することが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画通り、クリスタルタンパク質のタンパク結合の機構を明らかにできたこと、また、組換え体を用いて、今後予定しているバイオリアクターシステムならびにドラッグデリバリーシステム構築のための予備実験として、種々のタンパク質結合能を明らかにすることができたため。

Strategy for Future Research Activity

バイオリアクター担体としての機能を、ヤマトシジミのセルラーゼとβ-グルコシダーゼを固定化したクリスタルタンパク質担体を用いて評価する(セルロース糖化能を指標)。
また、ドラッグデリバリー担体としての機能を、ヒトがん細胞を移植した透明ゼブラフィッシュに、がん抗原特異抗体を固定化したクリスタルタンパク質担体を投与することで評価する(共焦点顕微鏡観察により生体内でのデリバリー能力を指標

Causes of Carryover

近隣の鮮魚店では状態の良い二枚貝を入手できず、天然のものを採取して実験に使用したが、天候不順のため実験に必要な十分な量のな二枚貝を入手することができなかったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

6月から9月にかけて、干潟で採集する予定である。

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Published: 2016-05-27  

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