2014 Fiscal Year Research-status Report
エクソソームバイオマーカーによる腎小胞体ストレス検出技術の確立
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25660241
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
池田 正浩 宮崎大学, 農学部, 教授 (60281218)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エクソソーム / 腎疾患 / 小胞体ストレス / アクアポリン |
Outline of Annual Research Achievements |
腎疾患の発症誘引と小胞体ストレスとの関係性が注目されている。本研究の目的は、尿中に排泄されるエクソソームに含まれるタンパク質から、小胞体ストレス発症のバイオマーカーを見出して、腎疾患の早期細胞診断方法を確立しようとするものである。 平成25年度では、腎小胞体ストレス発生モデルの作製に成功し、このモデルを用いて腎の再吸収や分泌の機能実体であるタンパク質にバイオマーカー候補分子としての可能性を見出した。この成果に基づいて平成26年度では、腎小胞体ストレス発生にこのバイオマーカーが特異的であるかどうか、そしてどのようなメカニズムを介して、バイオマーカー分子の発現が変化するのかについて検討した。その結果、この候補分子は小胞体ストレス特異性高く反応することが分かった。また、遺伝子の発現量が減少することによって、小胞体ストレス時にこのバイオマーカータンパク質の発現量が変化し、その変化がエクソソーム中の存在量に反映していることも分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究計画は、候補分子が小胞体ストレス以外の他の要因で変化するかどうか、そして候補分子の診断の科学的根拠を明確にすることに関する実験を進めていくことであった。この計画通りに研究を進められたことから、「おおむね順調に進展している」の達成度とした。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度が最終年度であることから、今後は、診断の科学的根拠を明確にするために、遺伝子発現量の減少メカニズムを明らかにすることを目的とした実験を進め、研究を完成させて行く。
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Causes of Carryover |
実験の進捗状況から、次年度に消耗品を購入するために102,103円を繰り越すことが適切であると判断したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品購入に充てる。
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Research Products
(6 results)