2014 Fiscal Year Research-status Report
ダイレクト・リプログラミングによる皮膚繊維芽細胞から血液細胞への分化誘導
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25660245
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
久末 正晴 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (80333144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 亮 麻布大学, 獣医学部, 教授 (30188586)
鳩谷 晋吾 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (40453138)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 幹細胞 / 分化誘導 / 血液 / 血小板 / 白血球 / 赤血球 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、イヌ皮膚繊維芽細胞を分離・培養してレンチウイルスベクターを用いて、Oct4を導入しCD45陽性細胞群への分化誘導を実施している。さらに、適切な分化誘導因子の選択と培養条件の設定を行い、白血球、赤血球の前駆細胞および血小板系成熟細胞への分化誘導を目的としている。さらに、分化誘導細胞の分化能力、性状および機能解析を、コロニーフォーミングアッセイ、表面抗原解析、電子顕微鏡、および血小板凝集能測定などで評価する予定である。 現在、皮膚繊維芽細胞にレンチウイルスベクターを導入してCD41陽性細胞の誘導と、コロニーフォーミングアッセイによる解析を試みている。いくつかの条件検討を行っているが、CD41陽性細胞の誘導に至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、使用している細胞の状態やOct4の遺伝子発現が想定していたものよりも良好でなく、分化誘導に必要な因子・細胞のコンディションが確保できていないと考えている。条件を現在見直しており、条件検討を実施しています。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き繊維芽細胞からCD45陽性細胞群への誘導、G-CSF刺激下で白血球(好中球)の前駆細胞であるCFU-GM、およびエリスリポエチン刺激下で赤血球前駆細胞であるCFU-Eへの分化誘導を試みる。赤血球前駆細胞から成熟赤血球への分化は、adult type β-hemoglobinを指標に判定する。また、TPO刺激を行い巨核球および血小板への分化誘導も試み、血小板マーカーであるCD61抗体を用いて解析を行う。さらに、分化誘導された細胞群の性状解析を行う白血球、赤血球および血小板系細胞の形態を電子顕微鏡にて解析するとともに、フローサイトメトリーにて、CD3、CD8、CD11b、CD45、CD61およびCD79aなど各種造血細胞の表面抗原について解析する。
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Causes of Carryover |
予定していた繊維芽細胞から造血幹細胞への分化誘導が順調ではなく、その後の細胞の機能解析等に遅延が生じている。そのため、予定していた実験が実施できずその分の消耗品等が使用することが出来ずにいます。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在、繊維芽細胞から造血幹細胞への分化誘導については条件の見直し等を含め実験を遂行しています。また、幹細胞の機能解析に必要なフローサイトメトリー・免疫染色の実験系の条件設定で中心に研究を行っています。
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